焼き鳥の部位一覧|定番から珍しい希少部位まで味と特徴を解説
こんにちは、ニッポンハーモニーのヤスです。
焼き鳥屋さんのメニューを開くと、ももやねぎまの横に「せせり」「ふりそで」「ソリレス」なんて名前が並んでいることがあります。聞いたことはあっても、どこの肉で、どんな味なのかまでは意外と知らないもの。私も焼き鳥の面白さは、一本ごとにまったく違う食感に出会えるところにあると思っています。
このページでは、定番の焼き鳥から珍しい希少部位まで、名前・場所・味わい・食感を一覧で紹介します。肉の部位だけでなく、つくねやねぎまのようなメニュー名との違いも押さえていきますよ。注文するときに「今日は何を食べよう」と選ぶ楽しみが増えるはずです。
- 焼き鳥の定番部位と珍しい部位の名前
- 肉・皮・内臓・軟骨それぞれの味と食感
- 好みに合わせた焼き鳥メニューの選び方
- 部位の別名や塩・タレの組み合わせ
焼き鳥の部位一覧をチェック
まずは全体像から見ていきましょう。焼き鳥の種類は想像以上に豊富ですが、鶏のどこを使うかで分けると覚えやすくなります。なお、店や地域によって呼び名が違う場合があり、ここでは比較的よく使われる名称を採用しています。
定番から希少部位まで早見表
気になる名前を見つけたら、まず「体のどこか」と「食感」の2点をチェックするのがおすすめ。次の表は、焼き鳥の部位と代表的なメニューを一緒に見渡せるようにしたものです。ねぎまやつくねは厳密には単独の部位名ではないため、その点も分かるようにしました。
| 名前 | 場所・種類 | 主な味と食感 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| もも | 脚の肉 | 肉汁が豊かで弾力あり | 定番の主役 |
| ねぎま | 鶏肉と長ねぎ | 肉の旨みとねぎの甘み | 組み合わせ串 |
| むね | 胸の肉 | あっさり、しっとり | 脂が控えめ |
| ささみ | むねの内側 | 淡白で柔らかい | 梅や大葉とも好相性 |
| かわ | 鶏の皮膚 | 脂の甘み、パリパリ感 | 焼き方で食感が変化 |
| ぼんじり | 尾の付け根 | 脂が豊かでぷりっとする | テールとも呼ばれる |
| せせり | 首まわりの肉 | 弾力と肉汁 | ネック、小肉とも |
| 手羽先 | 翼の先寄り | 皮が香ばしく肉も濃厚 | 骨付きが多い |
| つくね | 鶏ひき肉の成形串 | ふんわり、またはコリコリ | 配合で個性が出る |
| レバー | 肝臓 | 濃厚でなめらか | 内臓の定番 |
| ハツ | 心臓 | ぷりっとした歯ごたえ | こころとも |
| 砂肝 | 筋胃 | コリコリ、淡白 | ずりとも呼ぶ |
| やげん軟骨 | 胸骨付近の軟骨 | 軽いコリコリ感 | 肉付きの場合も |
| ひざ軟骨 | 脚の関節付近 | しっかりした歯ごたえ | げんこつとも |
| ふりそで | 胸と手羽の間 | 上品な肉汁と柔らかさ | 鶏肩肉とも |
| ソリレス | ももの付け根 | 濃い旨みと弾力 | そりとも |
| おび | ももの内側付近 | しっとり、もっちり | 店で切り分け方が異なる |
| ハツ元 | 心臓の付け根 | 脂と弾力のある味わい | つなぎとも |
| 背肝 | 腎臓 | 濃厚で柔らかい | 少量しか取れない |
| ちょうちん | きんかんとヒモの串 | 濃厚さと独特の食感 | 雌鶏由来の希少メニュー |
このほかにも、えんがわ、丸ハツ、白レバー、さえずり、そのう、冠(かんむり)、まつば、ペタなどの名前があります。専門店ほど細かく切り分けて呼ぶことがあり、すべての店に同じ種類が並ぶわけではありません。農林水産省も、焼き鳥では正肉だけでなく皮や内臓を幅広く使うことを紹介しています(出典:農林水産省「特集2 鶏肉」)。
部位名とメニュー名は違う
「焼き鳥の部位一覧」を見るときに知っておきたいのが、肉の場所を表す名前と、料理の形を表す名前が混ざっていること。もも、むね、レバー、砂肝は鶏の体の場所を指します。一方、ねぎまは肉と長ねぎを交互に刺した串、つくねはひき肉をこねて形にした串です。
だから「ねぎまは鶏のどの部分?」という質問には、店によって違うと答えるのが正確。一般的にはもも肉がよく使われますが、むね肉を使う例もあります。つくねも、もも肉主体なのか、むね肉を混ぜるのか、軟骨を加えるのかで味が変わります。
同じように、いかだは主に長ねぎを並べて串にした料理名です。肉の名前ではありません。気になる方は、焼き鳥のいかだの由来や特徴を解説した記事もチェックしてみてください。
肉と内臓で分けると覚えやすい
焼き鳥のメニューは、大きく見ると「肉」「皮・脂の多い部分」「内臓」「軟骨」「組み合わせ串」に分かれます。例えば、もも・むね・せせり・ふりそでは肉の仲間。かわとぼんじりは、脂の存在感を楽しみたいときに目が向く串ですね。
レバー・ハツ・砂肝は内臓でも性格がまるで違います。レバーはなめらか、ハツはぷりっとしていて、砂肝は歯切れのよさが魅力。やげんやひざ軟骨は、肉の旨みより噛む楽しさが前に出てきます。
注文の近道:脂の甘み、肉汁、あっさり感、コリコリ感のどれを食べたいかを決めるだけで、初めての名前にも挑戦しやすくなります。
定番の焼き鳥は何が違う?
誰もが聞いたことのある定番串にも、はっきりとした違いがあります。名前を覚えるだけでなく、どんな食べ心地が待っているのかまで知っておくと、いつもの注文が少し変わってきますよ。
ももとねぎまの違い

ももは脚の筋肉で、肉の旨みと適度な脂、噛んだときの弾力が魅力です。塩で食べれば鶏そのものの風味が分かりやすく、タレなら甘辛い味と肉汁が一緒に楽しめます。迷ったときの最初の一本にぴったりですね。

ねぎまは、その肉に長ねぎの香ばしさを加えたメニュー。熱が入ったねぎは辛みがやわらぎ、甘みを感じやすくなります。肉だけの串が少し重く感じる人にも食べやすい組み合わせです。
なお「ねぎま」の「ま」は、かつてねぎとマグロを組み合わせた「葱鮪(ねぎま)」の名に由来すると紹介されることがあります。ただし、料理名の由来は一つの説明だけで断定しきれません。現在の焼き鳥店では、まず「鶏肉とねぎの串」と覚えておけば十分でしょう。
むねとささみの魅力

むね肉はももより脂が控えめで、さっぱりした旨みがあります。大ぶりに切ったむねをじっくり味わう店もあれば、小さめに切って軽やかに食べさせる店も。あっさり派の人は、ぜひ候補に入れてみてください。

ささみはむねの内側、胸骨に沿ってある細長い筋肉です。脂が少なく、繊細な味なので、梅肉、大葉、わさびなど香りのある薬味と合わせるメニューもよく見かけます。薬味の個性を邪魔しないところが、この部位の持ち味かなと思います。
ただし、あっさりした部位ほど焼きすぎると乾いた食感になりやすくなります。とはいえ、柔らかさを求めて半生で食べていいわけではありません。食感と安全な火入れは、両方大切です。
かわとぼんじりの脂の違い
かわは、その名のとおり鶏の皮。折りたたんで刺したものを焼くと、表面がカリッとしたり、内側にもちっとした食感が残ったりします。タレの照りと組み合わせてもおいしいですが、塩で皮自体の香ばしさを楽しむのもおすすめです。
ぼんじりは尾羽の付け根にある肉で、脂が豊か。かわが「表面の香ばしさ」を楽しむ串なら、ぼんじりは噛んだ瞬間に広がる脂の甘みが主役になりやすい部位です。名前が似た「ぽんぽち」「テール」などの表記を見かけることもあります。
どちらも脂が多いので、続けて食べると口の中に余韻が残ります。私なら間にささみや砂肝、野菜串を挟んで変化を付けますね。ぼんじりは下処理の仕方によって風味も変わるため、同じ名前でも店ごとの違いを感じやすい一本です。
つくねと手羽先の楽しみ方

つくねは、鶏ひき肉をこねて串にしたメニューです。ふっくら柔らかいタイプもあれば、細かい軟骨を混ぜてコリコリ感を出したタイプもあります。玉ねぎや香味野菜を合わせたり、卵黄を添えたりと、専門店の個性が出やすいところも魅力。
手羽先は翼の先寄りの部分で、骨の近くの肉と皮を同時に味わえます。皮目の香ばしさに加えて、骨まわりの旨みが感じられるので、一本でも満足感がある串です。店によって手羽中や手羽元と分けて載せる場合もあります。
食べやすさで選ぶならつくね、骨付き肉ならではの楽しみを求めるなら手羽先。どちらも一般的な部位名というより、仕込みや提供方法で印象が変わります。迷ったら店のおすすめの味付けを聞くといいですよ。
内臓と軟骨の焼き鳥を知ろう
内臓系は名前だけで敬遠するにはもったいないジャンルです。同じ「ホルモン系」でも、濃厚なもの、あっさりしたもの、歯ごたえを楽しむものと幅があります。軟骨も合わせて知ると、選べる串がぐっと増えます。
レバーとハツは何が違う?

レバーは肝臓で、独特のコクとなめらかな舌触りが特徴です。タレで甘辛く焼いたものは、ご飯にもお酒にも合わせやすい味。苦みや香りの感じ方には個人差があり、苦手な人もいますが、好みに合えば忘れられない一本になるかもしれません。

ハツは心臓。「こころ」と呼ばれることもあり、レバーとは対照的に、ぷりっとした弾力が魅力です。切り開いた形で刺したり、丸い形を生かしたりと仕込み方もさまざま。内臓の香りが気になる人でも挑戦しやすいと感じる場合があります。
選ぶ目安は、なめらかさを楽しみたいならレバー、歯ごたえならハツ。どちらも鶏の内臓なので、新鮮さだけで生食の安全を判断できません。十分に加熱されたものを楽しみましょう。
砂肝とえんがわを比べる

砂肝は、鶏が食べたものをすりつぶす働きを持つ筋胃の部分です。脂が少なく、コリコリとした独特の歯ごたえがあります。塩焼きにレモンを添えると、軽やかな味わいが引き立ちますね。関西などで「ずり」「すなずり」と書かれていても、基本的には砂肝のことです。
えんがわは、砂肝の周辺にある硬めの筋肉や膜などを使う名称として見かけます。砂肝本体より噛みごたえを前に出した串として扱われることがありますが、どこまでをえんがわと呼ぶかは店によって一定ではありません。
同じコリコリ系でも、砂肝は比較的すっきりした食べ心地。えんがわは歯切れや香ばしさの違いを楽しむ方向です。メニューに両方あれば、食べ比べてみると小さな違いが発見できますよ。
やげんとひざ軟骨の違い

やげん軟骨は胸骨の先端付近にある軟骨で、細長い形をしています。周囲の肉を少し付けたまま焼くこともあり、コリッとした食感のあとに肉の旨みを感じられるタイプもあります。あっさり食べたい日には頼もしい存在です。
ひざ軟骨は脚の関節付近にあり、「げんこつ」と呼ばれることも。やげんと比べて硬めに感じる場合が多く、しっかり噛みたい人向きです。ただし、切り方や肉の付き具合によって食感は変わるので、名称だけで絶対的に決めつける必要はありません。
軟骨というと全部同じに思えますが、やげんは軽やかなコリコリ感、ひざは噛み応えという違いを意識すると選びやすくなります。軟骨に肉が付いている場合も、きちんと加熱されたものを選びましょう。
ハツ元や背肝の味わい
ハツ元は心臓の付け根あたりの部分で、「つなぎ」「こころのこり」などと呼ぶ店もあります。心臓そのもののハツとは脂の付き方や歯ごたえが違い、ぷりっとした部分と噛みごたえのある部分が合わさるのが面白いところです。
背肝は鶏の腎臓に当たる部位で、一般的な肝臓のレバーとは別物。少量しか取れず、メニューに並ぶ店も限られます。濃厚で柔らかな食感が特徴とされますが、仕込み方によって風味には差があります。
さらに丸ハツ、白レバー、目肝といった名前もあります。丸ハツは心臓の形や仕込み方に由来する呼称、白レバーは脂が多い肝臓を指す呼称として使われます。細かな名前は店ごとに揺れるので、分からなければ「普通のハツやレバーと何が違いますか」と聞くのがいちばん確実です。
珍しい希少部位も見てみよう
希少部位とは、一般には一羽から取れる量が少なかったり、仕分けに手間がかかったりする部位のこと。ただし全国共通の認定制度があるわけではなく、仕入れや店の切り分け方によって珍しさは変わります。気になった名前があれば、出会えたときに試してみたいですね。
せせりとふりそでの違い

せせりは首まわりの肉で、よく動く場所ならではの弾力があります。小さな肉が連なったような形をしていて、串にすると噛むたびに肉汁が感じられます。「ネック」「小肉」と書かれている場合もあるので、名前を覚えておくと便利です。
ふりそでは、むね肉と手羽の付け根の間にある肩まわりの肉。むねほどあっさりしすぎず、ももほど脂の存在感が前に出ない、ほどよいジューシーさが魅力です。「鶏肩肉」の名で販売されることもあります。
二つを比べるなら、弾むような歯ごたえのせせり、穏やかな肉汁が楽しめるふりそでというイメージ。どちらも塩で食べると持ち味が分かりやすいですが、タレを合わせる店もあります。味付けも含めて、その店の一串を楽しんでみましょう。
ソリレスとおびの魅力
ソリレスは、ももの付け根にある骨盤のくぼみ付近の小さな肉。単に「そり」と呼ぶ店もあります。左右に付いている部位で、一羽からたくさんは取れません。噛むと旨みがじわっと広がり、もも肉が好きな人にはかなり気になる存在ではないでしょうか。
おびは、ももの内側付近の肉を指す呼び名です。しっとりした肉質やもっちり感を楽しむ串として紹介されます。ただし、おびの範囲やソリレスとの切り分け方には店ごとの差があり、同じ名称でも必ず同一形状とは限りません。
希少部位という文字を見て、値段が高ければ必ず自分好みだとは限りません。ソリレスのしっかりした旨みが好きな人もいれば、おびの穏やかな食感が好みの人もいます。珍しさより、食べたい食感で決めるのが私のおすすめです。
ちょうちんときんかんの関係

ちょうちんは、雌鶏の未成熟な卵黄である「きんかん」と、輸卵管などの「ヒモ」を組み合わせた希少な串です。丸いきんかんが串から下がる姿を提灯に見立てた名前として知られています。見た目からして、ほかの焼き鳥とはひと味違います。
きんかん単独の串や煮物もあれば、ヒモと一緒にしたものをちょうちんと呼ぶ店もあります。卵黄らしい濃厚さと内臓の食感を一度に楽しめるのが魅力。ただし、何をどのようにつなぐかは店によって違います。
ちょうちんについては、部位の位置や名前の由来を焼き鳥のちょうちんを詳しく解説した記事で紹介しています。見た目や食感が気になる人は、そちらもどうぞ。鶏の内臓や未成熟卵を扱う料理ですから、ここでも十分な加熱が大切ですよ。
さらに珍しい名前の焼き鳥
珍しい焼き鳥には、気管に当たる「さえずり」、とさかの「冠」、食道付近の袋状の器官である「そのう」、骨に付く部分の「まつば」などもあります。どれも一羽から多量には取れず、常設メニューにないことも珍しくありません。
皮の仲間では「ペタ」、砂肝の周辺では「銀皮」、尾の付け根付近では「油つぼ」といった名前もあります。これらは特に呼称や提供範囲に違いがあるので、名前だけで断定するより店の説明を聞いてみるのが楽しいところです。
また「シロ」は鶏の白い肉を意味するとは限りません。やきとん文化では主に豚の大腸を指す名前として使われています。鶏肉の一覧に混ぜるとややこしくなるため、詳しくは焼き鳥のシロの部位と特徴を解説した記事を参考にしてください。
◆ヤスのワンポイントアドバイス
希少部位は「知っている名前を注文する」だけでなく、「初めて見る名前の意味を聞いてみる」楽しみもあります。メニューの呼び方が違ったら、どの部分を使っているのか教えてもらうと、次に別の店へ行くときにも役立ちますよ。
好みで選ぶ焼き鳥ランキング
「焼き鳥の人気部位ランキングが知りたい」という人も多いと思います。ただし、全国の店を一括した公的な人気順位があるわけではありません。そこで、ここでは売上順位や投票結果ではなく、味・食感と注文のしやすさから私が選ぶおすすめ順を紹介します。
初めてならおすすめの五本
初めて行く店や、いろいろな部位を試したい日に選ぶなら、次の五本が便利。おいしさに絶対の順位はありませんが、味の変化をつかみやすい順に並べました。
| おすすめ順 | メニュー | 選ぶ理由 |
|---|---|---|
| 最初 | もも | 鶏肉の基本の旨みを知れる |
| 次に | ねぎま | ねぎの甘みとの違いを楽しめる |
| 三本目 | せせり | 弾力のある別の肉質に出会える |
| 四本目 | 砂肝 | コリコリ感で味に変化が付く |
| 最後に | つくね | 店ならではの味付けを楽しめる |
もちろん、いきなり五本を頼む必要はありません。ももと砂肝のように対照的な二本から始めても十分楽しめます。お腹の具合や一串の大きさに合わせて追加するほうが、焼きたてを味わいやすいでしょう。
脂の旨みが好きな人向け
脂の甘みを楽しみたいなら、ぼんじり、かわ、もも、せせりあたりが候補になります。とくにぼんじりは、じゅわっと広がる脂が好きな人には魅力的。かわはカリカリに焼いたタイプと柔らかめのタイプで印象が変わるので、好みを伝えるのもいいですね。
とはいえ、脂が多いものを続ければ必ず満足するとは限りません。ささみやむね、砂肝などを間に挟むと、ひと串ごとの違いが分かりやすくなります。店におまかせを頼むときも、「脂のある部位が好きだけど、軽い串も混ぜてほしい」と伝えるとイメージが伝わりやすいです。
ももは脂と肉のバランス、せせりは肉汁と弾力、ぼんじりは脂の甘みが中心。どれが一番かは、その日の気分でも変わります。ランキングは自分の好みを見つけるための目安として受け取ってください。
コリコリ食感が好きな人向け
噛む楽しさを優先するなら、砂肝、やげん軟骨、ひざ軟骨、ハツを食べ比べてみましょう。砂肝は歯切れよく、やげんは軽いコリコリ感、ひざは噛みごたえ、ハツはぷりっとした弾力。同じ「歯ごたえがある」でも、口に入れた瞬間の印象は違います。
歯や顎の状態によっては軟骨の硬さが負担になることもあります。無理をして噛む必要はありません。あくまで食べやすさを優先して、自分に合う串を選びましょう。
塩とタレの選び方
塩は肉の香りや脂の甘みを感じやすく、せせり、ささみ、砂肝、手羽先などと好相性。タレはしょうゆを中心とした甘辛さが特徴で、もも、ねぎま、つくね、レバー、かわなどに合わせる店がよくあります。
ただ、塩が正解の部位、タレが正解の部位と決まっているわけではありません。店が継ぎ足しのタレを看板にしている場合もあれば、塩加減にこだわる店もあります。私は初めての店では、まずおすすめの味付けに従うのもいい方法だと思っています。
焼き鳥メニューで迷わないコツ
部位の名前を覚えたら、次は注文の実践編です。長いメニューでも、食感、味付け、食べる順番を意識するだけで選びやすくなります。覚えられない名前があっても、心配はいりません。
味が変わる注文順を考える
最初はささみや砂肝など軽めの串、次にももやねぎま、後半に皮やぼんじりといった脂の豊かな串を選ぶと、風味の変化を感じやすくなります。最後にタレのつくねを楽しむのもいいですね。もちろん、これは私のおすすめの一例です。
焼き鳥専門店のコースでは、店が火入れや味の流れを考えて順番を決めている場合もあります。そんなときは順番そのものを楽しむのがよさそう。単品注文なら、似た味ばかり続かないようにするだけでも印象が変わります。
途中に長ねぎやしいたけなどの野菜串を挟むと、口の中がすっと切り替わります。たくさん食べるより、一本ごとの違いを感じること。そんな楽しみ方も焼き鳥には似合うと思います。
同じ部位の別名を知っておく
焼き鳥には、地域や店で名前が違うものがあります。せせりはネックや小肉、砂肝はずりやすなずり、ハツはこころ、ぼんじりはテールやぽんぽちなど。名前が変わっていても、基本的には同じ部位を指すことがあります。
一方、ハツとハツ元、レバーと背肝、やげんとひざ軟骨は、似た響きでも違う部分です。また、希少部位の切り分け方や商品名は店ごとに変わることがあります。「知らない名前=必ず新しい部位」というわけではないんですね。
覚えておくと便利:メニューに「ずり」があれば砂肝、「こころ」があればハツのことかもしれません。正確な部位や下処理を知りたいときは、その店の説明を優先してください。
野菜串や豚串との違い

焼き鳥屋さんのメニューには、ししとう、しいたけ、長ねぎなどの野菜串や、豚バラ、うずら卵なども並びます。これらは鶏の部位ではありませんが、串焼きの仲間として一緒に提供されることが多い料理です。
地域によっては「やきとり」という名前でも、鶏肉以外を使います。たとえば埼玉県東松山市のやきとりは豚のカシラが代表的ですし、北海道室蘭市では豚肉と玉ねぎの串が親しまれています。日本の串焼き文化は、店の看板だけでは材料を決められないほど多彩なんです。
だから、一覧で見た部位とメニューが一致しなくても不思議ではありません。とくに「シロ」のような豚の内臓の名前もあるので、食材にこだわりがある場合やアレルギーが心配な場合は、注文前に店へ確認しましょう。
焼き加減と安全性も大切
焼き鳥は、表面においしそうな焼き色が付いていても、中心まで火が入っているとは限りません。これは厚みのあるももや手羽だけでなく、ささみ、レバー、つくねにも共通します。新鮮な鶏肉だから半生でも安全、という考え方はできません。
厚生労働省は、カンピロバクター食中毒を防ぐために、鶏肉の中心部を75℃以上で1分間以上加熱することを重要な目安として案内しています(出典:厚生労働省「カンピロバクター食中毒予防について」)。数字は安全な加熱を考える際の一般的な基準で、見た目だけで十分な加熱を確かめることはできません。
特にレバーやささみの半生、中心に火が通っていないつくねなどには注意してください。家庭で調理するときは中心温度計を活用し、生肉に触れた器具と焼き上がった串を扱う器具も分けましょう。衛生面で気になることがあれば、正確な情報は公的機関の公式サイトをご確認ください。体調や食事制限に関わる判断は、必要に応じて医師など専門家にご相談ください。
焼き鳥の部位に関するよくある質問
最後に、焼き鳥の部位やメニューの名前について、特によく気になるポイントをまとめました。名前の違いや選び方に迷ったときの確認用にどうぞ。
焼き鳥の部位のよくある質問(FAQ)
Q1. 焼き鳥の定番部位は何ですか?
A. もも、むね、ささみ、かわ、レバー、ハツ、砂肝、手羽先などが代表的です。ねぎまやつくねも定番メニューですが、厳密には単独の部位名ではありません。初めてなら、もも・ねぎま・砂肝を比べると肉と内臓の違いが分かりやすいですよ。
Q2. せせりはどこの部位ですか?
A. せせりは鶏の首まわりの肉です。よく動く部分なので弾力があり、噛むと肉汁も楽しめます。「ネック」「小肉」と呼ぶ店もあり、塩焼きなら部位そのものの味を感じやすいでしょう。
Q3. ぼんじりはどこの部位ですか?
A. ぼんじりは尾羽の付け根付近の肉で、脂が豊かでジューシーです。「テール」「ぽんぽち」などの呼び名も見かけます。脂の甘みが好きな人には候補になりますが、あっさり食べたい人はささみや砂肝もおすすめです。
Q4. 希少部位はどんな名前がありますか?
A. ふりそで、ソリレス、ハツ元、背肝、ちょうちん、さえずり、冠などがあります。ただし「希少」の範囲や部位の呼び方は店によって異なります。名前だけで選ぶより、肉質や脂の量を聞いてから頼むと満足しやすいですよ。
Q5. 焼き鳥は塩とタレのどちらがおすすめですか?
A. 一律の正解はありません。ささみ・砂肝・せせりなどは塩、つくね・レバー・かわなどはタレが合わせやすい例です。ただし店の仕込み次第でおすすめは変わります。初めて食べる希少部位なら、その店の推奨を聞いてみましょう。
焼き鳥の部位を知って楽しもう
焼き鳥は、もも・ねぎま・かわといった定番だけでも十分おいしい料理です。でも、せせりの弾力、ぼんじりの脂、砂肝のコリコリ感、ふりそでの上品な肉汁、ソリレスの濃い旨みを知ると、一本を選ぶ時間まで楽しくなります。
最後に、部位選びのポイントを振り返っておきましょう。
- 肉汁を楽しむなら、もも・せせり・ソリレス
- あっさり食べるなら、むね・ささみ・砂肝
- 脂の甘みなら、かわ・ぼんじり
- 濃厚な味なら、レバー・ちょうちん
- 歯ごたえを楽しむなら、ハツ・砂肝・軟骨
- 珍しい名前は店ごとの部位説明も確認する
大事なのは、人気の名前をすべて覚えることよりも、自分が好きな味と食感を見つけることです。次に焼き鳥屋さんへ行ったら、定番に一本だけ初めての部位を加えてみませんか。きっと、いつものメニューの見え方が変わると思います。
情報確認日:2026年10月22日。部位の呼称や提供内容は店舗によって異なります。実際のメニューや食材の情報は各店舗の公式案内をご確認ください。
