たこ焼きソースの代用7選！家にあるもので簡単アレンジ

たこ焼きを作ろうとしたら、肝心のたこ焼きソースがない。そんな緊急事態に直面したことはありませんか？

たこ焼きソースの代用として、家にある定番の調味料、例えばウスターソース、焼きそばソース、お好み焼きソース、とんかつソース、あるいはオイスターソースや中濃ソースが使えないか、悩むところです。これらは見た目や名前が似ていますが、それぞれに明確な特徴があります。

この記事では、たこ焼きソースの代用になる調味料の特徴や、味を近づけるための簡単な工夫、さらにはソースが余ったらどう活用するかまで、詳しく解説していきます。もうソースがないからと諦める必要はありません。それぞれのソースの個性を理解して、美味しいたこ焼きを楽しみましょう。

たこ焼きソースの代用の定番調味料

お好み焼きソースはほぼ同じ味

たこ焼きソースの代用品として、最も違和感なく使えるのがお好み焼きソースです。

なぜなら、どちらも野菜や果実をベースにした「濃厚ソース」に分類され、原材料が非常に似ているからです。日本農林規格（JAS）では、粘度によってウスターソース類を分類しており、お好み焼きソースやたこ焼きソースは粘度が高い「濃厚ソース」にあたります。（参照：農林水産省 JAS規格）

たこ焼きも”粉もん”という点でお好み焼きと共通しており、味の方向性はほぼ同じと言えます。

主な違いは、メーカーにもよりますが、たこ焼きソースの方が丸いたこ焼きに絡みやすく、垂れにくいよう少しとろみが強く調整されている点です。お好み焼きは平面ですが、たこ焼きは球体のため、ソースが流れ落ちないような工夫がされています。しかし、味に大きな差はないため、そのまま代用してもほとんどの人が違いに気づかないレベルでしょう。

とんかつソースはフルーティー

とんかつソースも、たこ焼きソースの代用として十分に活躍します。

とんかつソースは、野菜よりもりんご、トマト、プルーンといった果実を多く使用している傾向があり、フルーティーで濃厚な甘みが強いのが特徴です。また、揚げ物にしっかりと絡むよう、野菜や果実の繊維質も多く含まれ、とろみが非常に強い点もたこ焼きに適しています。球体のたこ焼きにかけても垂れにくいのは大きなメリットです。

中濃ソースも代用として優秀

中濃ソースも、たこ焼きソースの代用として非常に優秀な選択肢です。

中濃ソースは、その名の通り、ウスターソースの「スパイシーさ」と、とんかつソースなどの「とろみ・甘み」の中間に位置する万能ソースです。主に東日本で広く普及しています。原材料には野菜や果実がバランス良く使われており、たこ焼きソースと味の共通点も多くあります。

そのままでも違和感なく使えますが、もし、よりたこ焼きソースの風味に近づけたい場合は、めんつゆ（和風だし）、ケチャップ（酸味と甘み）、砂糖（甘み）を少量加えて調整するのがおすすめです。味の調整がしやすい点も、中濃ソースのメリットと言えます。

焼きそばソースは甘さ控えめ

焼きそばソースも、たこ焼きソースの代用として使用可能です。

野菜や果実を原料にしている点は共通していますが、焼きそばソースは麺に絡みやすく、鉄板で炒めた際に香りが立つよう、スパイシーさが強めで甘さは控えめに作られています。また、質感はたこ焼きソースよりもさらっとしている傾向があり、これは麺全体に素早く絡ませるためです。

そのまま使うと、いつもより少しスパイシーでキレのある、大人向けの味わいになります。もしお子様用や、甘口が好みの場合は、砂糖やはちみつを少し加えて甘みをプラスすると、たこ焼きソースの風味に近づけることができます。

ウスターソースは工夫が必要

ウスターソースは、そのままかけるのではなく、少し工夫をすることで代用品として使えます。

ウスターソースは、イギリスのウスターシャー州発祥で、野菜や果実、香辛料を熟成させた液体がベースです。最大の特徴は、粘度がほとんどなく非常にさらさらしている点です。これは、熟成させた液体から繊維質を濾（こ）して作られるためです。そのため、たこ焼きにかけるとすぐに垂れてしまい、生地が必要以上にソースを吸って塩辛くなってしまいます。

オイスターソースは少量で

オイスターソースは、他のソースがない場合の最終手段として、工夫次第で代用可能です。

注意点として、オイスターソースは牡蠣（かき）のうまみが凝縮された中華料理の調味料であり、「ソース」という名前がついていますが、ウスターソース類とは原材料が全く異なります。

塩味が非常に強く、独特の風味があるため、たこ焼きソースと同じ感覚で使うことはできません。

もし使用する場合は、マヨネーズと1:1で混ぜて「オイマヨソース」にするか、他の中濃ソースやケチャップに小さじ1杯程度を加えて「コク出し」として使うのが現実的です。かけすぎると塩辛くなってしまうため、分量には細心の注意を払ってください。

たこ焼きソースの代用のその他アイデア

焼肉のたれも代用品になる

意外かもしれませんが、焼肉のたれも代用品として使えます。

焼肉のたれは、メーカーによって味は異なりますが、多くの場合、醤油をベースに果実類（りんご、梨、桃など）や野菜（玉ねぎ、にんにくなど）、香辛料が使われており、たこ焼きソースと共通する要素を持っています。

特にフルーティーな甘口のたれは、たこ焼きにも良くなじみます。たこ焼きソースの甘みと共通する部分が多いためです。かつおぶしや青のり、紅生姜といった和の薬味と組み合わせることで、よりたこ焼きらしい風味に近づけることができます。とろみもあるため、たこ焼きに絡みやすいのも利点です。

簡単な手作りソースのレシピ

たこ焼きソースは、家にある調味料を混ぜるだけで簡単に手作りできます。

複数の調味料を合わせることで、市販のたこ焼きソースに近い、甘みと酸味、そして旨味のバランスが取れた味を再現可能です。ベースにするソースによって味わいが変わりますが、ここでは中濃ソースを使った失敗の少ないレシピを紹介します。

ポン酢やめんつゆも相性抜群

こってりしたソース味に飽きた時は、ソース以外の調味料を試すのもおすすめです。

たこ焼きの生地自体にだし（出汁）が入っていることが多いため、こうした和風の調味料とも抜群の相性を誇ります。たこ焼きをさっぱりとした味わいで楽しむことができます。

ポン酢しょうゆ

たこ焼きをさっぱりと食べたい時の定番中の定番です。たっぷりの小口ねぎを乗せて「ネギポン酢」にするのが特におすすめです。さらに大根おろしを加えて「みぞれ風」にしたり、七味唐辛子でアクセントをつけたりするのも良いでしょう。

めんつゆ・白だし

めんつゆや白だしを活用すると、上品な「明石焼き風」の食べ方が楽しめます。明石焼きは、卵をふんだんに使い、じん粉（小麦粉のでんぷん）で作る兵庫県明石市の郷土料理で、温かいだし汁に浸して食べるのが特徴です。（参照：明石観光協会公式サイト）

温かいだし汁を用意し、たこ焼きを浸して食べるスタイルは格別です。また、SNSなどでは、油で揚げた「揚げたこ焼き」に白だしをかける食べ方も人気を集めています。

余ったらどうする？活用法

たこ焼きソースや、代用として使ったお好み焼きソース、とんかつソースが余ってしまった場合でも、無駄なく使い切る方法がたくさんあります。

これらの濃厚ソースは、野菜や果実の旨味とスパイスが凝縮された、いわば「万能調味料」です。隠し味として使うことで、いつもの料理にぐっと深みとコクを加えてくれます。

たこ焼きソースの代用の総まとめ

たこ焼きソースがない場合でも、家にある多くの調味料で代用が可能です。それぞれの特徴を理解し、少し工夫するだけで美味しいたこ焼きが楽しめます。この記事の要点をリストでまとめます。

• たこ焼きソースの代用で最も違和感がないのはお好み焼きソース
• とんかつソースは甘みととろみが強く代用しやすい
• 中濃ソースは万能で味の調整もしやすい
• 焼きそばソースはスパイシーで甘さ控えめな仕上がりになる
• ウスターソースはとろみと甘みを加える工夫が必要
• オイスターソースは塩味が強いため少量使用かマヨネーズと混ぜる
• 焼肉のたれもフルーティーな甘口タイプなら代用可能
• 中濃ソース、ケチャップ、めんつゆ、砂糖で手作りソースが作れる
• 手作りソースはレンジで短時間加熱すると混ざりやすい
• ソース味以外ならポン酢しょうゆが定番
• ポン酢には小口ねぎを合わせるのがおすすめ
• めんつゆや白だしを使えば明石焼き風に楽しめる
• 揚げたこ焼きと白だしの組み合わせも人気
• 余ったらソースは焼きそばや野菜炒めに活用できる
• カレーの隠し味や煮込みハンバーグのソースにも使える

ハーモニーニッポン

ブロガー

日々の生活の中に「和の心」を取り入れるライフスタイルを発信中。 ハーモニーニッポンでは、日本の四季・食・文化の魅力を世界に伝える記事を執筆しています。 好きな食べ物は焼き鳥。