たこ焼きはタコ以外も旨い！おすすめ具材ランキングと変わり種

最近、スーパーの鮮魚コーナーに行くと、タコの値段が驚くほど上がっていて「えっ、こんなに高いの？」と足踏みしてしまうことはありませんか。実はこれ、単なる一時的な値上がりではなく、世界的な需要の増加や環境変化による漁獲量の減少が大きく影響しているんです。農林水産省の資料などを見ても、日本の海でタコやイカが獲れにくくなっている現状が分かります（出典：農林水産省『漁獲量が減少している理由を教えてください。』）。 でも、だからといって楽しい「たこ焼きパーティー（タコパ）」を諦める必要は全くありません。むしろ、タコ以外の具材を使うことで、これまで知らなかった新しい美味しさに出会えるチャンスなんです。

「タコ以外」の具材は、子供が喜ぶものからお酒に合う大人向けのものまで無限大にありますし、何よりお財布に優しいというメリットもあります。 この記事では、私が実際に何度も試して「これは間違いない！」と確信したおすすめの具材や、みんなでワイワイ盛り上がれる変わり種レシピをランキング形式でご紹介します。失敗しないための焼き方のコツも合わせてお伝えしますので、ぜひ次回のタコパの参考にしてみてくださいね。

たこ焼きでタコ以外のおすすめ具材と人気ランキング

まずは、誰が食べても「美味しい！」と笑顔になれる、間違いのない定番具材をご紹介します。タコがなくても、食感や旨味を工夫することで満足度は格段にアップしますよ。ここでは、家族みんなで楽しめる具材から、少し通な大人向けの具材まで、特におすすめのものを厳選しました。

子供が喜ぶウインナーやコーンとチーズの組み合わせ

小さな子供がいるご家庭でのタコパなら、ウインナーは絶対に外せない主役級の具材です。タコの独特な弾力が苦手というお子さんでも、ウインナーなら大喜びで食べてくれますよね。加熱することで皮が「パリッ」とはじけ、中からジューシーな肉汁が「ジュワッ」とあふれ出す食感は、タコとはまた違ったベクトルの美味しさを提供してくれます。

私が一番おすすめしたいのは、1cm幅の輪切りにしたウインナーに、コーンとチーズを一緒にいれる組み合わせです。これをやると、たこ焼きが一気に「洋風ピザ」のようなリッチな味わいに変身します。

この組み合わせの素晴らしいところは、味のバランスが完璧に整っている点です。ウインナーの塩気、コーンの甘み、そしてチーズのコク。この三位一体が口の中で混ざり合うと、子供たちは夢中になって頬張ります。実際に私の家で試したときも、本物のタコ入りのものよりも先に、この「ウインナーコーンチーズ」のお皿が空っぽになってしまうほどの人気ぶりでした。

さらに美味しくするソースの選び方

この具材の場合、いつもの濃厚な「たこ焼きソース」ももちろん合いますが、少しアレンジを加えることでさらに美味しさが引き立ちます。特におすすめなのが「ケチャップ＋マヨネーズ」のオーロラソース風です。これをつけると、アメリカンドッグやピザに近い感覚で食べられるので、スナック感覚でいくらでもお腹に入ってしまいます。

また、大人向けには少しブラックペッパーを振ってみてください。ピリッとした刺激が加わり、ビールのおつまみとしても最高の一品になりますよ。「タコがないから仕方なく」ではなく、「あえてこれが食べたい！」と思わせるだけの実力がある組み合わせです。

エビやイカなどの海鮮系は食感が似ているので絶品

「やっぱりたこ焼きには海鮮の旨味が欲しい」「魚介の出汁感がないと物足りない」という方には、エビやイカが最適です。これらは生物学的にもタコに近い仲間なので、熱を加えたときの弾力や繊維感がとてもよく似ています。「タコ以外」と言いつつも、タコ焼き本来の魅力を一番忠実に再現できるのがこの海鮮系カテゴリーだと言えるでしょう。

特にイカは、コストパフォーマンスと食感のバランスが優秀です。ゲソ（足）の部分を使えば、タコに負けないコリコリとした食感を楽しめますし、胴体の部分を使えばモチモチとした柔らかさを味わえます。私はよくスーパーで「イカの切り落とし」や「冷凍ロールイカ」を買ってきて、1cm角くらいのサイコロ状にカットして使っています。これだとタコよりも安く済むことが多いですし、タコ好きの方でも違和感なく楽しめるはずです。

一方、エビを使う場合は、プリプリとした食感と上品な甘みが際立ちます。加熱すると鮮やかな赤色に発色するので、黄色い生地の中でとても映えて、見た目も華やかになります。パーティーの食卓を彩るにはもってこいの食材ですね。

アジアン風アレンジもおすすめ

エビを使うなら、少し冒険して「パクチー」や「スイートチリソース」を添えてみるのもおすすめです。生地の中に干しエビ（桜エビ）を多めに入れて、焼き上がったエビたこ焼きをナンプラーやスイートチリソースで食べると、一気にタイ料理のようなアジアンテイストに早変わりします。「たこ焼き＝和風」という固定観念を覆す、新鮮な驚きがありますよ。

安いのに美味しいちくわやこんにゃくで節約レシピ

給料日前で少しお財布が寂しい時や、大人数のパーティーでとにかく数をたくさん作りたい時には、ちくわやこんにゃくが救世主になります。「安い具材＝味が劣る」なんてことは全くありません。むしろ、これらの食材はたこ焼きとの相性が抜群に良いんです。

まず「ちくわ」ですが、これはもともと魚のすり身からできているので、魚介の旨味が凝縮されています。生地との親和性はタコ以上と言っても過言ではありません。適度な弾力があり、加熱しても硬くなりすぎないので、子供やお年寄りでも食べやすいのが特徴です。何より価格が安くて一年中安定しているのが嬉しいポイントですよね。

私のおすすめは、ちくわの穴の中にプロセスチーズやキュウリではなく「チーズ」を詰めてから輪切りにする「チーちく」スタイルです。こうすることで、ちくわのボリューム感にチーズのコクが加わり、食べた時の満足感が倍増します。生地の中でチーズが溶け出し、ちくわに絡み合う様子は絶品です。

こんにゃくで楽しむ「ラジオ焼き」の歴史

次に「こんにゃく」ですが、実はこれ、関西の「ラジオ焼き」という料理に使われていた伝統的な具材なんです。たこ焼きのルーツとも言える食材なので、合わないはずがありません。

ただし、こんにゃくをそのまま入れるのではなく、ひと手間加えて「甘辛煮」にしてから入れるのが美味しく食べるコツです。醤油、砂糖、みりんで煮込んで味を染み込ませたこんにゃくを入れると、噛んだ瞬間にジュワッと味が染み出し、ソースをかけなくても美味しいくらいになります。ここに「牛すじ」を一緒に煮込んで入れれば、本格的な「すじこん（ぼっかけ）」たこ焼きになります。

こんにゃくはカロリーも非常に低いので、「粉もんは太るかも…」と気にしている方でも、罪悪感なくパクパク食べられるのが大きなメリットです。食感のコントラストも楽しく、コストも抑えられる、まさに一石三鳥の優秀食材です。

餅と明太子の相性は抜群でお酒のつまみにも最適

大人同士のタコパでお酒のおつまみとして楽しむなら、餅と明太子の組み合わせが最強です。もんじゃ焼き屋さんでも「明太もちチーズ」は不動の人気ナンバーワンメニューですが、これをたこ焼きの中に閉じ込めてしまうのですから、美味しくないわけがありません。

熱でトロトロになった餅に、明太子のピリッとした辛味とプチプチ感が絡み合う様子は、想像するだけで食欲をそそりますよね。餅は加熱すると柔らかくなって生地と一体化するので、食べた時の一体感が素晴らしいんです。腹持ちも良いので、食事としての満足度も非常に高くなります。

調理のポイントと食べ方

餅を使う時は、普通の切り餅を1cm角くらいのサイコロ状にカットして使います。しゃぶしゃぶ用の薄切り餅を使うのも、すぐに火が通るのでおすすめです。具材を入れる順番としては、餅を先に入れて、その上に明太子とチーズを乗せるようにすると、餅が中心に来て綺麗に焼けます。

この組み合わせには、ソースではなく「和風の味付け」がよく合います。焼き上がったたこ焼きに、刷毛で醤油をサッと塗ったり、濃いめのめんつゆにつけて食べたりしてみてください。海苔を散らせば、風味豊かな磯の香りが広がり、ビールやハイボール、焼酎が止まらなくなること請け合いです。明太子の塩分があるので、調味料は控えめでも十分に味がしますよ。

キムチや納豆を使うと大人も楽しめる味わいになる

「たこ焼きに納豆？」と驚かれることも多いのですが、実は発酵食品同士の組み合わせは、たこ焼きの具材として非常に優秀なんです。キムチや納豆は、旨味成分である「グルタミン酸」を豊富に含んでいるため、出汁の効いた生地と合わせることで旨味の相乗効果が爆発します。

まずキムチですが、白菜のシャキシャキとした食感と、発酵由来の酸味・辛味が特徴です。たこ焼きは油を使う料理なので、どうしても食べているうちに口の中が脂っこくなりがちですが、キムチが入ることで味がキリッと引き締まり、最後まで飽きずに食べられます。特に豚肉やチーズと合わせると、「豚キムチ」のようなパンチのある味わいになります。

納豆が化ける瞬間

そして納豆です。普段はネバネバや匂いが気になるという方もいるかもしれませんが、加熱することで独特のアンモニア臭が和らぎ、代わりに「香ばしい豆の風味」が際立つようになります。これが生地の香ばしさと驚くほどマッチするんです。

私がよくやるのは、納豆に付属のタレとカラシを混ぜておき、そこに刻んだキムチとネギを混ぜて具材にする方法です。これをたこ焼きに入れると、中からトロッとした濃厚な旨味の塊が出てくる、スタミナ満点の一品になります。 仕上げには、ソースではなく「ごま油＋塩」または「からし醤油」をつけて食べてみてください。ごま油の香りが食欲を刺激し、ビールのお供として最強の部類に入ります。騙されたと思って一度試してほしい、大人味の傑作です。

たこ焼きをタコ以外で楽しむ変わり種と失敗しないコツ

ここからは、さらに自由な発想で楽しむ「変わり種」と、具材が変わっても失敗せずに美味しく焼くためのテクニックをご紹介します。たこ焼き器というキャンバスには、決まったルールはありません。デザートからガッツリ系のおかずまで、アイデア次第で楽しみ方は無限に広がります。

チョコレートやマシュマロでスイーツ系にアレンジ

食事としてたこ焼きを楽しんだ後の「シメ」には、スイーツたこ焼きを作ってみましょう。この時、生地をいつものたこ焼き粉（出汁入り）ではなく、ホットケーキミックス（HM）に変えるのが最大のポイントです。これだけで、たこ焼き器があっという間に「ベビーカステラメーカー」に早変わりします。

ホットケーキミックスには砂糖やベーキングパウダーが含まれているので、焼くとふっくらと膨らみ、ほんのり甘いケーキのような生地になります。ここにスイーツ系の具材を入れるわけです。

作り方は簡単ですが、注意点が一つあります。ホットケーキミックスは糖分が多く焦げやすいという点です。通常のたこ焼きと同じ火力で焼くと、中まで火が通る前に外側が真っ黒になってしまうことがあります。そのため、火加減は「弱火」から「とろ火」にして、じっくりと時間をかけて焼くようにしてください。竹串を刺して、生の生地がついてこなければ完成の合図です。

ツナマヨやベーコンなど肉系具材もボリューム満点

育ち盛りの子供や、ガッツリ食べたい学生さん、男性陣には、やはり肉系の具材が圧倒的に喜ばれます。海鮮系のあっさりした味ではなく、脂の旨味とパンチ力を求めるなら、このカテゴリーが正解です。

コンビニのおにぎりでも不動の人気を誇る「ツナマヨ」は、たこ焼きに入れても間違いのない美味しさを発揮します。加熱することでマヨネーズが分離し、旨味のある油となって生地を内側から「揚げ焼き」のような状態にします。これにより、外側のカリカリ感と中のジューシーさが格段にアップするんです。ツナの油は軽く切ってからマヨネーズと和え、少しブラックペッパーを効かせるのがコツです。

ベーコンとソーセージの底力

また、厚切りのブロックベーコンを使うのもおすすめです。燻製の香ばしい香りと強い塩気、そして脂の甘みが生地全体に染み渡ります。トマトやアスパラガスといった野菜と一緒に焼けば、彩りも良く、栄養バランスも取れた一品になります。

その他にも、コンビーフ、スパム、ウインナーなど、塩気と脂のある加工肉は基本的にどれもたこ焼きと相性が良いです。冷蔵庫に余っているハムやソーセージを刻んで入れるだけで、立派なご馳走になりますよ。「今日は冷蔵庫の掃除を兼ねてタコパ！」なんていうのも、賢い主婦の知恵ですね。

スナック菓子を入れると食感が楽しい驚きの具材

ちょっとした遊び心として、スナック菓子を入れてみるのもパーティーが盛り上がる秘訣です。これは「味」というよりも「食感」と「エンターテインメント性」を楽しむためのアイデアです。

定番なのは「ベビースターラーメン」です。これを天かすの代わり、あるいは具材としてたっぷりと入れます。ポリポリとした食感がアクセントになりますし、チキン味のジャンクな旨味が生地に溶け出して、駄菓子屋さんのような懐かしい味になります。

また、ポテトチップスを砕いて入れるのも面白いですよ。味のバリエーション（のり塩、コンソメなど）を変えることで、たこ焼きの味もガラッと変わります。調理の過程で、水分を吸って少ししんなりした部分と、まだカリッとしている部分の食感のコントラストが生まれるのが楽しいポイントです。

「このたこ焼きには何のスナック菓子が入っているでしょう？」とクイズ形式にして食べ比べをするのも、会話が弾むきっかけになります。子供たちはこういう「実験」のような料理が大好きなので、きっと目を輝かせて参加してくれるはずです。

アボカドやトマトなど野菜を入れてヘルシーにする

「粉もんは炭水化物ばかりで栄養バランスが気になる」「ダイエット中だけどたこ焼きが食べたい」という方は、野菜を主役にした洋風ヘルシーたこ焼きはいかがでしょうか。野菜を入れることで罪悪感が減るだけでなく、シャキシャキ、ホクホクとした多様な食感が加わり、料理としての完成度が高まります。

特におすすめなのが「アボカド」です。生で食べることが多いアボカドですが、加熱するとさらに濃厚さが増し、「森のバター」の名にふさわしいクリームのような食感になります。ここにエビを加えれば最強のコンビですし、わさび醤油で食べれば洗練された大人の前菜のような味わいになります。

ミニトマトのイタリアンアレンジ

ミニトマトを入れると、一気にイタリアンな雰囲気になります。加熱されたトマトは甘みが凝縮され、酸味がまろやかになります。バジルやチーズと一緒に焼けば、口の中で「マルゲリータピザ」のような味わいが完成します。仕上げにオリーブオイルと塩を少しかけて食べるのが通の食べ方です。

具材が溢れない焼き方やソースの工夫で美味しくなる

タコ以外の具材、特にチーズやチョコレート、あるいは水分の多い野菜などを使う場合、いつものように焼いているとプレートに焦げ付いてしまったり、中身が溢れてドロドロになってしまったりすることがあります。「変わり種たこ焼き」を成功させるためには、少しだけ焼き方のコツを押さえておく必要があります。

失敗しない「内包テクニック」

最大のコツは、具材を生地の中にしっかりと閉じ込めることです。具材を入れたら、そのまま放置するのではなく、竹串を使って周りの半熟状の生地を具材の上に被せるようにして、中心に押し込みます。具材が鉄板に直接触れないように「生地の座布団」と「生地の布団」でサンドイッチするイメージです。

また、鉄板をしっかりと予熱し（煙が出る直前くらいまで）、油を多めに引くことも重要です。これにより、生地の外側（シェル）が一瞬で焼き固められ、中の具材が流れ出るのを防ぐ壁を作ることができます。もし水っぽい具材（冷凍シーフードや野菜）を使う場合は、生地に混ぜる水の量を普段より少し減らして、生地を固めに作るのも有効な対策です。

ソースの多様化で飽きさせない

最後に、ソースの工夫です。変わり種具材の繊細な味を楽しむためには、いつもの濃厚なウスターソース一辺倒ではもったいないです。以下の「つけダレ」を用意しておくと、最後まで飽きずに楽しめます。

• おろしポン酢: 豚バラやベーコンなど、脂の多い肉系具材をさっぱりと食べるために必須。
• 塩＋高品質オリーブオイル: トマト、チーズ、アボカドなどのイタリアン系具材の味を最大限に引き立てます。
• 明石焼き風の出汁: 白だしを薄めた温かい出汁を用意し、そこにくぐらせて食べます。優しい味わいで口の中がリセットされます。

たこ焼きはタコ以外でも無限に楽しめる最強の料理

こうして見てみると、たこ焼き器は単に「タコを焼くための道具」ではなく、あらゆる食材を丸く香ばしく焼き上げる「魔法の調理器具」だと思えてきませんか？タコが高くて手に入らなくても、冷蔵庫にある食材や、子供が好きな具材を自由に組み合わせることで、食卓はもっと豊かで楽しいものになります。 「タコがないからできない」ではなく、「タコがないからこそ新しい発見ができる」と捉えてみてください。ぜひ、この記事で紹介した具材をヒントに、あなただけの「最強のタコなし組み合わせ」を見つけてみてくださいね。

ハーモニーニッポン

ブロガー

日々の生活の中に「和の心」を取り入れるライフスタイルを発信中。 ハーモニーニッポンでは、日本の四季・食・文化の魅力を世界に伝える記事を執筆しています。 好きな食べ物は焼き鳥。