日本の食べ物

たこ焼きに強力粉はあり?薄力粉との違いとレシピを解説

たこ焼き4
japanblog

自宅でたこ焼きパーティーをしようと思い立ったとき、「あれ、家に薄力粉がない!あるのはパン作りに使った強力粉だけ…」と、キッチンで立ち往生してしまった経験はありませんか。たこ焼きにおすすめの粉は、一般的に「薄力粉」とされていますが、強力粉で作ると一体どうなるのでしょうか。そもそも、薄力粉と強力粉はどっちを選べば良いのか、強力粉がもたらす独特の「もちもち」食感になる原因とは何か、そして多くの人が憧れる「トロトロでカリカリ」の食感を小麦粉で実現する方法など、気になる点は尽きないはずです。

この記事では、たこ焼きを強力粉で作る場合の基本から、強力粉と片栗粉を組み合わせる応用テクニック、米粉を使った場合の違い、さらには卵なしや牛乳を入れるアレンジレシピ、相性抜群のおすすめ具材まで、あなたのあらゆる疑問をまるごと解決します。

記事のポイント
  • 強力粉と薄力粉で作ったたこ焼きの決定的な食感の違い
  • 強力粉の特性を最大限に活かした美味しい基本レシピとコツ
  • もちもち・カリカリ・トロトロなど理想の食感を自在に調整するアレンジ方法
  • 食物アレルギーでも安心な卵なしレシピやグルテンフリーの米粉を使った代用アイデア

たこ焼きに強力粉を使う基本知識

  • たこ焼きにおすすめの粉は?
  • 薄力粉と強力粉はどっちがいい?
  • もちもち食感になる原因は?
  • 強力粉と片栗粉を混ぜる効果
  • 米粉で作るたこ焼きの特徴

たこ焼きにおすすめの粉は?

たこ焼き5

結論から改めて申し上げると、たこ焼きに最も一般的に使われ、多くの人に愛されているのは「薄力粉」です。スーパーマーケットで手に入る様々なメーカーの「たこ焼き粉」の原材料表示を見ても、その主成分が薄力粉であることがほとんどです。

その最大の理由は、薄力粉が持つタンパク質(グルテン)の量が少ないという特性にあります。グルテンが少ないと、生地が必要以上に固くならず、外はカリッと香ばしく、中はふんわりとろりとした、軽やかな食感に仕上がりやすくなります。これこそ、多くの人が大阪の有名店などで体験する「プロのたこ焼き」に近い食感と言えるでしょう。

しかし、これはあくまで「王道」や「一般的」な話に過ぎません。料理の面白さは、セオリーから一歩踏み出すことで新たな発見がある点にあります。もちろん、強力粉やこれから紹介する他の粉類がたこ焼き作りに使えないわけでは決してありません。むしろ、粉の種類を意図的に変えることで、家庭でしか味わえない、個性的で全く異なる食感のたこ焼きを創り出すことが可能です。あなたがどのような食感を目指すかによって、最適な粉は変わってくるのです。

「たこ焼きは薄力粉で作るもの」という固定観念は一度忘れて、いろいろな粉で実験してみるのがおすすめです。ご自身の「これだ!」と思える最高の食感を見つけるプロセスも、手作りの醍醐味ですよ。

薄力粉と強力粉はどっちがいい?

「結局、私のたこ焼きには薄力粉と強力粉、どっちを使えば正解なの?」という疑問は、あなたがどんなたこ焼きを食べたいか、その日の気分や理想の食感によって答えが変わります。どちらかが絶対的に優れているということではなく、それぞれの粉が持つ化学的な特性を深く理解し、目的に合わせて賢く選ぶことが何よりも大切です。

両者の最大の違いは、繰り返しになりますがタンパク質(グルテン)の含有量です。この数値の違いが、たこ焼きの食感に直接的かつ決定的な影響を与えます。農林水産省の定義によると、小麦粉はたんぱく質の含有量によって分類されており、この違いが様々な料理への適性を生み出しています。

以下の表で、それぞれの特徴をより詳しく比較してみましょう。

項目 薄力粉 強力粉
グルテン量(目安) 少ない(約6.5~9.0%) 多い(約11.5~13.0%)
生地の化学的特徴 グルテン形成が少なく、粘り気が弱いため、さっくりとした軽い仕上がりになる。 グルテン形成が多く、強い粘りと弾性が生まれるため、もっちりとした仕上がりになる。
たこ焼きの食感 外はカリッと、中はトロトロの、軽やかで繊細な食感。 全体的にもちもちとした、食べ応えのある弾力食感。
代表的な他の料理 天ぷら、ケーキ、クッキー パン、ピザ、餃子の皮
こんな人におすすめ お店で食べるような、軽くて何個でも食べられるたこ焼きが好きな人。 お腹にたまる、満足感の高いおやつや食事として楽しみたい人。

食感の好みで選ぶのがベスト!

「軽やかでプロの味」を求めるなら薄力粉「食べ応え満点のもちもち感」を求めるなら強力粉、と覚えておくと失敗がありません。どちらもそれぞれに魅力的な美味しいたこ焼きになりますので、ぜひ両方試して、ご自身の好みを探求してみてください。

もちもち食感になる原因は?

強力粉でたこ焼きを作ったときに生まれる、あの抗いがたい魅力を持つ「もちもち感」。この食感の正体は、強力粉に他の小麦粉よりも豊富に含まれるタンパク質、「グルテン」の働きによるものです。

より深く理解するために、グルテンが形成されるメカニズムを見てみましょう。小麦粉には、「グルテニン」と「グリアジン」という2種類のタンパク質が含まれています。これらは乾燥した粉の状態では別々に存在していますが、水を加えてこねるという物理的な力が加わることで、お互いが絡み合い、まるで網のような立体的で強固な構造を形成します。これがグルテンです。

グルテンを構成するタンパク質の役割

  • グルテニン:ゴムのように強い弾力性を持ち、生地の骨格を作る。
  • グリアジン:ベタベタとした粘着性を持ち、生地の伸びやかさを担当する。

この二つの性質が組み合わさることで、グルテンは「弾力」と「粘性」を兼ね備えた特有の性質を発揮します。パン作りをイメージすると、この働きが非常に分かりやすいです。パン生地を力強くこねることでグルテンの網目構造が強靭になり、酵母が発生させる炭酸ガスをその網目の中に閉じ込めることで、生地はふっくらと膨らみます。そして焼きあがったパンを噛んだときには、心地よい弾力を感じることができます。

たこ焼きの場合、強力粉を使うことで生地の中にこのグルテンの網目が密に形成されます。そのため、加熱によってタンパク質が変性し固まると、生地そのものがしっかりとした弾力を持ち、結果として噛み応えのある「もちもち」とした食感が生まれるのです。

逆説的ですが、プロが作るような「トロトロ」のたこ焼きは、このグルテンの形成をいかに抑えるかが鍵になります。そのため、生地を混ぜすぎないようにしたり、グルテンの少ない薄力粉を使ったりするわけです。食感のコントロールは、グルテンのコントロールと言っても過言ではありません。

強力粉と片栗粉を混ぜる効果

たこ焼き7

「強力粉ならではのもちもち感は大好き。でも、お店で食べるような表面のカリカリ感や、中のトロトロ感も同時に味わいたい…」そんな、たこ焼き好きの理想とも言えるわがままを叶えてくれる魔法の粉が「片栗粉」です。強力粉の生地に少量の片栗粉をブレンドするだけで、食感に劇的な変化が生まれます。

その効果は、主に片栗粉の主成分である「デンプン」の性質によるものです。

1. 外側を「カリッ」とさせる効果

片栗粉のデンプンは、高温の油で加熱されると、内部の水分が一気に蒸発して多孔質の硬い層を形成します。これが「カリッ」「サクッ」とした食感の正体です。鶏の唐揚げを作る際に、小麦粉の衣はしっとり、片栗粉の衣はサクサクになる「竜田揚げ」を思い浮かべると分かりやすいでしょう。この原理が、たこ焼きの表面にも働き、香ばしい焼き上がりを実現します。

2. 内側を「トロッ」とさせる効果

一方で、生地の内部にある片栗粉は、生地の水分と一緒にゆっくりと加熱されることで「糊化(こか)」という現象を起こします。これは、デンプンが水分を吸収して膨潤し、粘性の高い糊(のり)状に変化することで、中華料理のあんかけやカスタードクリームのとろみ付けに利用される原理です。この働きにより、たこ焼きの内部がよりクリーミーでなめらかな「トロリ」とした食感に変化するのです。

まずはこの黄金比から!おすすめの配合

初めて試す方は、まず「強力粉:片栗粉 = 8:2」の割合から始めてみるのがおすすめです。強力粉が作るもちもちとした生地の骨格をしっかりと保ちつつ、片栗粉が表面のカリッと感と内部の絶妙なとろみを巧みに演出してくれます。ここを基準に、「カリカリ感を強めたいなら片栗粉を少し増やす」「もっともちもちさせたいなら減らす」など、自分だけの黄金比を探求するのも一興です。

米粉で作るたこ焼きの特徴

米粉

近年、健康志向の高まりから注目を集めているのが、米粉を使ったグルテンフリーのたこ焼きです。小麦アレルギーを持つ方はもちろん、「グルテンを少し控えている」という方にも心からおすすめできる選択肢で、小麦粉とは全く異なる魅力的な美味しさを楽しむことができます。

米粉たこ焼きの最大の魅力は、そのユニークな食感にあります。米粉に関するQ&Aサイトの情報によると、米粉は小麦粉に比べて油の吸収率が低いという特性があります。そのため、揚げ物や焼き物にした際に表面はカリッというよりも「サクッ」とした非常に軽い歯ざわりに仕上がりやすいのです。そして中は、米粉特有のきめ細かさから、非常になめらかで、上品なモチっとした食感が生まれます。

また、小麦粉のグルテンが冷めると硬くなる性質を持つのに対し、米粉のデンプンは冷めてももちもち感が持続しやすいという嬉しい特徴もあります。時間が経っても美味しく食べられるため、お弁当のおかずや作り置きにも最適です。

米粉は粒子が細かくサラサラしていて、水にも溶けやすいので、小麦粉のようにふるいにかけなくてもダマになりにくいんです。生地作りが手軽なのも、忙しい時には嬉しいポイントですね!

米粉で上手に作るための注意点

米粉はグルテンを含まず、小麦粉に比べて粒子が重いため、水と混ぜた生地を放置すると、ボウルの底に沈殿しやすい性質があります。たこ焼き器に生地を流し込む直前には、必ずお玉や泡だて器で底からしっかりと均一にかき混ぜることを忘れないでください。また、グルテンによる骨格形成がないため、生地の膨らみは控えめになります。よりふんわりとした食感にしたい場合は、生地に少量のベーキングパウダー(小さじ1/2程度)を加えることで、膨らみを補助することができます。

たこ焼きを強力粉で美味しく作るレシピ

  • 強力粉で作る基本のレシピ
  • トロトロカリカリ食感は小麦粉が鍵
  • 卵なしでも美味しく作れる?
  • 生地に牛乳を入れるアレンジ
  • おすすめの定番・変わり種具材

強力粉で作る基本のレシピ

たこ焼き6

強力粉を使って、その魅力を最大限に引き出した美味しいたこ焼きを作るには、いくつかの重要なコツが存在します。その中でも最も意識すべきポイントは、薄力粉を使った一般的なレシピよりも、生地の水分量を意図的に多くすることです。強力粉はタンパク質含有量が多い分、薄力粉よりも多くの水を吸収する性質(吸水率が高い)があります。そのため、薄力粉と同じ水分量で作ってしまうと、生地が水分不足で重くなり、焼き上がりが団子のように硬くなってしまいます。「少し水っぽすぎるかな?」と感じるくらいの、サラサラとした液体状の生地を目指すのが成功への近道です。

ここでは、強力粉ならではのもちもち食感を存分に楽しめる、基本のレシピを詳しくご紹介します。

材料(約40個分)

材料名 分量 ポイント
強力粉 200g パン用などの一般的なものでOKです。
和風顆粒だし 小さじ2 昆布だしやカツオだしなど、お好みのものを使用してください。
2個 生地にコクと風味、まとまりを与えます。
800cc 最重要ポイント!ためらわずにたっぷり使いましょう。
薄口醤油 大さじ1 生地に下味をつけ、風味を引き締めます。なければ濃口醤油でも可。
少々 味の輪郭をはっきりさせます。

上記の水分量はあくまで標準的な目安です。お使いの強力粉のブランドや、その日の湿度によっても吸水率は微妙に変化します。生地の状態を見ながら、最終的な水分量を調整してください。

作り方

1. 【液体を混ぜる】まず大きめのボウルに卵を割り入れ、白身と黄身がしっかり混ざるようによく溶きほぐします。そこに水800cc、和風顆粒だし、薄口醤油、塩を加え、泡だて器で軽く混ぜ合わせます。

2. 【粉と液体を合わせる】別のボウルに強力粉を計量し、そこに1の液体を3回ほどに分けて加えながら混ぜていきます。ダマができないようにするコツは、最初に少量の液体で粉をよく練るように混ぜ、ペースト状にすることです。ここでしっかり混ぜておけば、残りの液体を加えてもダマになりにくくなります。

3. 【生地を完成させる】全ての液体を加えて混ぜ合わせ、全体が均一になったらサラサラの生地の完成です。この生地を、高温に熱して油をしっかりとひいたたこ焼き器に、穴から溢れるくらいたっぷりと流し込みます。

4. 【焼く】お好みの具材(タコ、ネギ、紅生姜など)を手早く入れ、生地の周りが固まって焼き色がついてきたら、竹串などを使ってはみ出た生地を中に織り込みながら返します。全体がきれいなきつね色になるまで、時々転がしながら焼き上げれば完成です。

生地はシャバシャバの状態で、「本当にこれで固まるの?」と少し不安になるくらいがベストです。強力粉の力を信じて、思い切って水分を増やしてみてください!驚くほど美味しいもちもちたこ焼きができますよ。

トロトロカリカリ食感は小麦粉が鍵

多くの人がたこ焼きに求める究極の食感、それは「外はカリッと香ばしく、中はクリームのようにトロッ」とした絶妙なコントラストです。この理想の食感の実現は、実は使用する小麦粉の種類だけに依存するのではなく、生地の水分量、そして何よりも「焼き方」の技術に大きく左右されます。

まず、「中トロ」の食感を生み出す最大の鍵は、生地に含まれる圧倒的な水分量です。生地の水分が多いほど、高温の鉄板で加熱されたときに内部で水分が沸騰し、外側は焼き固められ、内部は蒸し焼き状態になります。この水蒸気の力によって、生地内部がクリーミーでなめらかな状態、すなわち「トロトロ」の食感が生まれるのです。強力粉を使う場合でも、基本レシピのように水をたっぷり加えることで、もちもち感ととろみを両立させることが可能です。さらに本格的なとろみを追求したい場合は、生地にすりおろした長芋や山芋を加えるのも非常に効果的です。これらは保水性を高め、よりなめらかな口当たりを実現してくれます。

次に、「外カリ」の食感を作るための鍵は、高温で一気に焼き上げることに尽きます。たこ焼き器を中途半端な温度ではなく、煙がうっすらと立ち上るくらいまでしっかりと予熱し、油を想像するよりも少し多めにひくのがプロのテクニックです。生地を流し込んだ瞬間に「ジュワッ」と激しい音がするくらいの温度が理想です。高温で焼くことで表面の水分が瞬間的に蒸発し、生地の表面が揚げ焼きのような状態(クリスピーな層)になります。これが「カリッ」とした食感の正体です。

プロ直伝!「カリッ・トロッ」を実現する焼き方の極意

  • 予熱は徹底的に:たこ焼き器は煙が少し出るくらいまで(200℃~240℃)しっかり熱する。温度が低いとべちゃっとした仕上がりになる。
  • 油はたっぷりと:油は穴の中だけでなく、プレート全体にキッチンペーパーなどで薄く、しかし十分に行き渡るように塗る。
  • 生地は大胆に:生地は穴からあふれて隣と繋がるくらい、プレート全体に大胆に流し込む。この溢れた部分が後で「フタ」の役割を果たし、中を蒸し焼きにする。
  • 最初は我慢:具材を入れた後、生地の周りが固まり、少し浮き上がってくるまで(1~2分)、竹串で触りたい気持ちをぐっと我慢する。
  • 返すときは90度:最初は180度ひっくり返すのではなく、まず90度だけ返し、溢れた生地を穴の中に押し込むようにまとめる。
  • 仕上げの油:全体が丸くなったら、仕上げに上から油を少量たらすか、油を引いた別の穴で転がすように焼くと、表面がさらにカリッと香ばしくなる。

卵なしでも美味しく作れる?

卵

「家族に卵アレルギーの者がいる」「冷蔵庫を見たら、うっかり卵を買い忘れていた」…そんな時でも、美味しいたこ焼き作りを諦める必要は全くありません。結論から申し上げると、たこ焼きは卵がなくても十分に美味しく作ることが可能です。

そもそも、たこ焼きの生地において卵が果たしている主な役割を科学的に見てみると、以下のようになります。

  • 風味とコクの付与:卵黄に含まれる脂質やレシチンが、生地の味に深みとまろやかさを与えます。
  • 熱凝固性による結着:卵のタンパク質は加熱によって固まる(熱凝固)性質があり、生地全体のまとまりを良くし、形を保ちやすくします。
  • 乳化作用によるなめらかさ:卵黄のレシチンは水と油を繋ぐ乳化剤の役割を果たし、生地をなめらかで均一な状態に保ちます。

卵を入れずに作ると、これらの効果が得られないため、仕上がりは少しあっさりとして、やや固めのしっかりとした食感になります。しかし、これは欠点ではなく、むしろだしの風味や小麦粉本来の味をよりダイレクトに感じられる、素朴で昔ながらの味わいとも言えます。

卵の役割を補う賢い代用アイデア

もし卵を使ったときの食感や風味に近づけたい場合は、他の食材でその役割を補うことができます。食物アレルギーをお持ちの方は、原因となるアレルゲンを含まないか、必ず原材料を確認してください。(参照:消費者庁 アレルギー表示に関する情報

  • 長芋(山芋)のすりおろし:粘り成分が生地のまとまりを助け、加熱するとふんわりとした食感ととろみをプラスしてくれます。卵1個に対し大さじ2杯程度が目安です。
  • マヨネーズ:大さじ1杯ほど生地に加えると、マヨネーズに含まれる油分と酢、そして乳化作用がコクと柔らかさを補ってくれます。(※卵不使用のマヨネーズを使用してください)
  • 豆腐(絹ごし):水切りした豆腐を潰して加えると、タンパク質が補われ、生地がふんわり、しっとりとした仕上がりになります。

卵なしの生地は、アレンジの幅も広がります。ぜひ一度、そのシンプルな美味しさを試してみてはいかがでしょうか。

生地に牛乳を入れるアレンジ

牛乳

いつもの和風だしのたこ焼きに少し変化を加えたいなら、生地に牛乳をプラスするという、目からウロコのアレンジが非常におすすめです。作り方は簡単で、生地に使う水の分量の一部を牛乳に置き換えるだけ。それだけで、味わいに驚くほどの深みと変化が生まれます。

牛乳を入れることによる最大のメリットは、生地にリッチなコクと自然で優しい甘みが加わり、非常にまろやかな風味になることです。牛乳に含まれる乳脂肪分が豊かな味わいを生み出し、乳糖がほのかな甘みをプラスします。和風だしと牛乳の組み合わせは一見すると意外に思えるかもしれませんが、これが絶妙に調和し、まるで洋食のポタージュのようなクリーミーさを持つ、後を引く美味しさの生地が完成します。

このアレンジは、特に小さなお子様に大人気です。また、チーズ、ウインナー、コーン、ベーコンといった洋風の具材との相性が抜群で、たこ焼きパーティーのバリエーションが一気に華やかになります。

まずはここから!おすすめの黄金比

初めて試す場合は、生地に使う水の総量のうち、3分の1から半分程度を牛乳に置き換えるのがおすすめです。例えば、水800ccのレシピなら「水400cc+牛乳400cc」といった具合です。牛乳の割合を増やすほど、よりクリーミーでミルキーなデザート感覚の味わいに近づきます。

焦げ付きやすくなるので火加減に注意!

牛乳に含まれる糖分(乳糖)やタンパク質は、水だけで作る生地に比べて、加熱した際に「メイラード反応」という褐変現象を起こしやすく、香ばしい焼き色がつきやすい反面、焦げ付きやすい性質があります。特に焼き始めは火加減をいつもより少し弱めにする、こまめに焼き加減をチェックするなど、丁寧な火加減の調整が上手に作るコツです。

おすすめの定番・変わり種具材

たこ焼きの最大の楽しさは、なんといっても中の具材を自由にアレンジできる点にあります。特に、強力粉で作るもちもちで食べ応えのある生地は、様々な具材の個性的な食感や風味をしっかりと受け止めてくれます。ここでは、絶対に外せない定番具材から、パーティーが盛り上がること間違いなしの変わり種まで、おすすめの具材を一覧でご紹介します。

【王道の定番具材】

まずは、これぞたこ焼き!という定番の具材からご紹介します。

  • タコ: たこ焼きの主役です。プリッとした食感を楽しむために、少し大きめに切るのがおすすめです。冷凍のタコを使う場合は、しっかり解凍してからキッチンペーパーで水気を拭き取っておきましょう。ネギや紅生姜との相性は抜群です。

  • 青ネギ: 爽やかな風味と彩りを加えてくれる名脇役。小口切りにして、たっぷり使うと美味しさが引き立ちます。天かすや紅生姜とよく合います。

  • 紅生姜: さっぱりとした酸味とシャキシャキした食感が、味のアクセントになります。みじん切りにして使いましょう。タコはもちろん、チーズとの組み合わせもおすすめです。

  • 天かす(揚げ玉): 生地に入れるとコクと旨味がプラスされ、中をトロッとさせる大切な役割を果たします。ネギやこんにゃくと一緒にどうぞ。


【人気の変わり種具材】

いつもと違う味を楽しみたいときにぴったりの、人気の変わり種具材です。

  • チーズ: とろりと溶けたチーズは、子どもから大人まで大好きな味。ピザ用チーズや小さく切ったプロセスチーズが手軽で使いやすいです。キムチやウインナー、明太子と組み合わせると最高です。

  • ウインナー: タコの代わりに。パリッとした食感とジューシーな肉汁が、もちもちの生地と相性抜群。チーズやコーンと一緒に楽しむのが人気です。

  • キムチ: ピリ辛のキムチとチーズの組み合わせは、お酒のおつまみにもぴったり。使う前に汁気を軽く切っておくのがポイントです。チーズや豚肉との相性も良いです。

  • : 小さく切ったお餅を入れると、もちもち感がさらにアップして満足感も倍増します。チーズや明太子と合わせるのがおすすめです。

  • こんにゃく: 甘辛く煮たこんにゃくを小さく切って入れると、食感のアクセントになり、和風の旨味が加わって本格的な味わいになります。天かすやネギとよく合います。

 

この他にも、明太子とチーズ、エビとアボカド、ツナマヨなど、組み合わせは無限大です!自由な発想で、ご家庭だけのオリジナルたこ焼きを見つけてみてくださいね。

総括:たこ焼きを強力粉で楽しむ

  • たこ焼きには一般的にグルテンが少なく軽い食感になる薄力粉が使われる
  • 薄力粉を使うと外はカリッと中はトロリとしたお店のような仕上がりになる
  • 強力粉を使うとグルテンの働きで噛み応えのあるもちもち食感になる
  • どちらの粉が良いかは個人の食感の好みによって決まるため優劣はない
  • 強力粉でたこ焼きを作る際の最大のコツはレシピの水分量を多めにすること
  • 生地がシャバシャバと感じるくらいまで水を加えるのが成功のポイント
  • 強力粉に片栗粉をブレンドするとカリッと感とトロッと感を両立できる
  • 米粉を使えばグルテンフリーでサクッともちっとした独特の食感が楽しめる
  • 生地内部のトロトロ感は水分量が多いほど増し山芋を加えるとさらに向上する
  • 表面のカリカリ感は高温の鉄板と多めの油で一気に焼くことで生まれる
  • たこ焼きは卵がなくても作ることができ素朴な味わいを楽しめる
  • 卵の代わりに長芋や豆腐マヨネーズを使うことで食感やコクを補える
  • 生地の水の一部を牛乳に替えるとコクのあるまろやかな味わいに変化する
  • チーズやウインナーキムチなど定番以外の変わり種具材も相性抜群
  • 粉や材料の特性を理解すれば家庭で理想のたこ焼きを自在に作ることができる
ABOUT ME
ハーモニーニッポン
ハーモニーニッポン
ブロガー
日々の生活の中に「和の心」を取り入れるライフスタイルを発信中。 ハーモニーニッポンでは、日本の四季・食・文化の魅力を世界に伝える記事を執筆しています。 好きな食べ物は焼き鳥。
記事URLをコピーしました