たこ焼きの数え方。「舟」の謎と単位一覧
たこ焼きを購入する際、「一舟(ひとふね)」という言葉を聞いたことはありませんか。この独特なたこ焼き数え方について、なぜ舟と呼ぶのか、その入れ物の名前は何か、そして一舟に何個入っているのか、疑問に思う方も多いでしょう。また、美味しいたこ焼きですが、気になるカロリーや、他の単位(「個」や「皿」など)との違いも気になります。この記事では、そうしたたこ焼きの数え方に関する様々な疑問を詳しく解説していきます。
- たこ焼きの基本的な数え方(個・パック・皿)が分かる
- 「舟(ふね)」と呼ばれる由来と入れ物の名前が分かる
- 一舟(ひとふね)が何個か、おおよその目安が分かる
- たこ焼きのカロリーや英語表現など豆知識も分かる
たこ焼きの数え方の基本を解説
まずは、たこ焼きの基本的な数え方から見ていきましょう。最も一般的な「個」から、容器に応じた様々な単位を紹介します。
- たこ焼きの基本的な単位とは?
- パックや皿での数え方
- 冷凍たこ焼きは「袋」で数える
- たこ焼き器(鉄板)の数え方
たこ焼きの基本的な単位とは?

たこ焼きの最も基本的な数え方は「個(こ)」です。たこ焼きそのものを指す場合、「たこ焼きを3個食べた」といったように使われます。
しかし、たこ焼きは多くの場合、屋台や店舗で特定の容器に入れられて販売されます。このため、中に入っているたこ焼きのまとまりを、容器の種類に応じて数えるのが一般的です。
たこ焼きの数え方の基本
たこ焼きは「個」で数えるのが基本ですが、「舟」「皿」「パック」「袋」など、提供される容器や販売形態によって単位が変わるのが特徴です。
パックや皿での数え方
スーパーマーケットの惣菜コーナーやコンビニエンスストアで販売されているたこ焼きは、透明なプラスチック製の容器に入っていることが一般的です。
このような場合は、容器を指して「1パック」「2パック」と数えます。これは他のお惣菜と同様の数え方です。
また、家庭でたこ焼きパーティーをしたり、お店でイートインしたりする際には、平らな「お皿」に盛り付けられます。この場合は「一皿(ひとさら)」「二皿(ふたさら)」と数えます。屋台で使われる白い発泡スチロール製の容器も、舟形でない場合は「皿」として数えられることが多いです。
冷凍たこ焼きは「袋」で数える
近年では、冷凍食品のたこ焼きも非常に人気があります。これらの商品は、一般的にビニール製のパッケージにまとめて入っています。
この形態のたこ焼きは、「1袋(ひとふくろ)」「2袋(ふたふくろ)」と数えるのが最も一般的です。1袋あたりの個数は、20個程度のものから50個以上入った大容量タイプまで様々です。
豆知識:冷凍たこ焼きの加熱
冷凍たこ焼きは電子レンジで手軽に調理できますが、中心部まで熱が通りにくいことがあります。中が冷たい場合は、レンジの時間を調整したり、フライパンで軽く焼いたりすると美味しく仕上がります。
たこ焼き器(鉄板)の数え方
たこ焼きそのものではありませんが、調理器具である「たこ焼き器(鉄板)」の数え方も知っておくと便利です。
穴が並んだ鉄板の部分は、「1枚(いちまい)」「2枚(にまい)」と数えます。家庭用のたこ焼き器は、1枚あたり20穴から24穴程度のものが主流です。
お店で「一舟8個」を提供する場合、24穴の鉄板1枚でちょうど3舟分焼ける計算になりますね!
特徴的な「舟」というたこ焼きの数え方
たこ焼きの数え方の中でも、特に風情があり特徴的なのが「舟(ふね)」という単位です。なぜこのように数えるのか、その由来や詳細について深掘りします。
- たこ焼きを「舟」で数えるのはなぜ?
- 舟という入れ物の名前は経木
- 「一舟」には何個入っている?
- たこ焼きのカロリーはどのくらい?
- 「個」で数えるのは間違い?
- 英語でのたこ焼きの数え方
- 様々な「たこ焼き数え方」のまとめ
たこ焼きを「舟」で数えるのはなぜ?

たこ焼きの数え方として「舟(ふね)」が使われるのは、たこ焼きを入れる容器の形が「舟」に似ているからです。
この舟形の容器は、一般的に「舟皿(ふねざら)」と呼ばれます。たこ焼きが誕生した大阪では、プラスチック容器が普及する以前から、この舟皿がテイクアウト用の入れ物として広く使われていました。
容器の形状がそのまま数え方の単位として定着し、「一舟(ひとふね)」「二舟(ふたふね)」と呼ばれるようになったのです。
「隻(せき)」との違い
同じ「ふね」でも、海に浮かぶ本物の船は「1隻(いっせき)」「2隻(にせき)」と数えるのが一般的です。たこ焼きの「舟」とは数え方が異なるため、混同しないよう注意しましょう。
舟という入れ物の名前は経木
この舟皿に使われている伝統的な素材は、「経木(きょうぎ)」と呼ばれます。これは、木材(主に松や杉)を紙のように薄く削った板のことです。
経木がたこ焼きの容器として優れているのには、明確な理由があります。
経木のメリット
1. 断熱性が高い
木材であるため熱が伝わりにくく、焼きたての熱いたこ焼きを入れても持ちやすいという利点があります。
2. 水分と油分を適度に吸収する
たこ焼きから出る余分な水分や油を経木が吸い取ってくれるため、時間が経ってもべちゃっとしにくく、美味しさを保つ効果が期待できます。
このように、経木の舟皿は日本の食文化が生んだ、非常に合理的で機能的な入れ物なのです。現在でも、雰囲気や伝統を大切にする専門店では、経木製の舟皿が愛用されています。
「一舟」には何個入っている?
「一舟」に何個のたこ焼きが入っているかについては、全国共通の厳密な定義はありません。
ただし、一般的な屋台や専門店では、一舟あたり6個から8個入りで販売されているケースが最も多く見られます。
お店によっては、たこ焼きのサイズ(大玉・小玉)や舟皿の大きさ、価格設定によって、5個入りや10個入りで提供されることもあります。「一舟」はあくまで容器の単位であり、個数は店舗によって異なると覚えておくと良いでしょう。
日本コナモン協会の情報によれば、昔は舟の大きさに38mm径のたこ焼きを乗せると8個がちょうど良かった、という歴史的背景もあるようです。
たこ焼きのカロリーはどのくらい?

たこ焼きは小麦粉や油を使って調理するため、カロリーが気になる方もいらっしゃるかもしれません。
栄養計算サイト「カロリーSlism」の情報によると、一般的なたこ焼き(ソース・マヨネーズ含む)は、1人前(8個)あたり約317kcalとされています。1個あたりでは約40kcalとなります。
ただし、これはあくまで目安の数値です。実際には、お店のレシピやトッピングによってカロリーは大きく変動します。
例えば、人気チェーン「築地銀だこ」のカロリーについて言及している複数のWEBメディア(Healmethy Press、ちそう等)を参照すると、定番の「ぜったいうまい!!たこ焼き(8個)」は約600kcal〜650kcal、「てりたま(8個)」は約810kcal〜820kcalといった情報が見られます。
カロリー情報の取り扱いについて
築地銀だこの公式サイトでは、2024年現在、メニュー別の詳細なカロリーは公表されていません。前述の数値はあくまでWEB上の参照情報であり、公式の発表値ではない点にご注意ください。カロリーはトッピング(特にマヨネーズやチーズ)によって大幅に増加します。
ダイエット中などでカロリーを抑えたい場合は、マヨネーズやこってりしたトッピングを控える、「揚げない」タイプのたこ焼きを選ぶ、といった工夫が考えられます。
「個」で数えるのは間違い?
「舟」や「パック」といった数え方を知ると、「個で数えるのは間違いなの?」と不安になるかもしれませんが、そんなことはありません。
前述の通り、たこ焼きそのものを指す基本的な単位は「個」です。例えば、舟皿に入った8個のたこ焼きを指して「たこ焼き8個」と表現しても、何ら間違いではありません。
「舟」や「パック」は、あくまで容器を含めた「まとまり」を数える際の単位です。どちらを使っても意味は通じますが、お店で注文する際は「一舟ください」と言うと、よりスムーズで”通”な印象になるかもしれませんね。
英語でのたこ焼きの数え方
たこ焼きは海外でも人気があり、”Takoyaki”という名称がそのまま使われることが多くなっています。
もし英語で説明する場合は、”Octopus dumplings”(タコの団子)や “Octopus balls” と表現することもあります。
数え方については、日本語のように容器で単位が変わることは稀です。お皿に盛られたたこ焼きは、”two plates of takoyaki”(たこ焼き二皿)のように表現するのが一般的です。
様々な「たこ焼きの数え方」のまとめ
この記事で解説してきた、たこ焼きの様々な数え方や関連知識を一覧でまとめます。
- たこ焼きの基本的な単位は「個(こ)」
- 容器や販売形態によって数え方が変わる
- 舟形の経木(きょうぎ)に入ったものは「舟(ふね)」
- 舟で数える由来は容器の形が舟に似ているから
- 舟皿の素材「経木」は木を薄く削った板
- 経木は断熱性があり水分や油を吸う利点がある
- 「一舟」が何個かは店によって異なり定義はない
- 一舟の目安は一般的に6個から8個が多い
- スーパー等のプラスチック容器は「パック」
- お皿や発泡スチロール容器は「皿(さら)」
- 冷凍食品のたこ焼きは「袋(ふくろ)」
- たこ焼きを焼く鉄板は「枚(まい)」と数える
- カロリーはトッピングによって大きく変動する
- 「個」で数えることも間違いではない
- 英語では “Takoyaki” または “Octopus dumplings”
