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浴衣の相場ガイド!値段と選び方の完全版

浴衣の相場ガイド!値段と選び方の完全版
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夏祭りや花火大会に向けて浴衣の準備を始めたいけれど、いざ探してみると「浴衣相場」がわからず悩んでいませんか?値段 女性向けと値段 男向けではどう違うのか、しまむらのような手頃なお店から本格的な呉服屋まで価格差はどのくらいあるのか、気になりますよね。また、購入せずにレンタルする選択肢や、浴衣の着付けの値段は?という費用面も知っておきたいところです。

そもそも、高い浴衣と安い浴衣の違いは何ですか?という品質に関する疑問や、浴衣は1回着たら洗うべきですか?といったお手入れの不安もあるかもしれません。この記事では、そうした浴衣に関するあらゆる疑問を解消し、ご自身に最適な選択ができるよう、相場情報を徹底的に解説します。

記事のポイント
  • 購入(新品・ブランド・低価格帯)とレンタルの値段相場がわかる
  • 価格帯による浴衣の品質や素材、染め方の違いがわかる
  • 着付けやお手入れ(洗濯)にかかる費用の目安がわかる
  • 着用頻度や目的に合った自分に最適な浴衣の選び方がわかる

浴衣の相場まるわかり!購入価格の目安

  • 高い浴衣と安い浴衣の違いは何ですか?
  • 女性用浴衣の値段
  • 男性用浴衣の値段
  • しまむらなど低価格帯の値段
  • 呉服屋の浴衣の値段

高い浴衣と安い浴衣の違いは何ですか?

高い浴衣と安い浴衣の違いは何ですか?

浴衣の価格差は、見た目以上に「着心地」「耐久性」「見た目の高級感」に大きく影響します。値段の違いがどこから来るのかを知ることで、ご自身の予算と目的に合った浴衣を選びやすくなります。

主な違いは、「生地の素材」「染め方(柄の付け方)」「縫製」の3点です。

生地の素材

浴衣の着心地を最も左右するのが生地です。安い浴衣はポリエステルや薄手の綿が主流で、通気性や吸湿性がやや劣る場合があります。一方、価格が上がるにつれて、綿絽(めんろ)、綿麻(めんあさ)、絹紅梅(きぬこうばい)、有松絞り(ありまつしぼり)など、肌触りが良く涼しさを感じられる上質な素材が使われます。

染め方(柄の付け方)

柄の表現方法も価格に直結します。低価格帯の多くは、生地の表面にインクをのせる「機械プリント(顔料プリント)」です。手軽に多彩な柄が作れますが、通気性がやや損なわれたり、洗濯で色が薄くなりやすい側面もあります。

高価格帯では、「注染(ちゅうせん)」という伝統的な手染め技法が多く用いられます。これは生地の芯まで染料を浸透させるため、裏表なく美しく染まり、通気性も抜群です。また、有松絞りのように生地自体を加工する技法は、非常に手間がかかるため高価になります。

縫製

仕立ての丁寧さも価格に反映されます。低価格帯の多くは海外でのミシン縫製ですが、高価格帯になると国内での手縫いとミシンを併用した「国内縫製」が中心です。特に「お誂え(おあつらえ)」と呼ばれるオーダーメイドでは、着用する人の体型に合わせて細部まで丁寧に仕立てられるため、着姿の美しさが格段に変わります。

「高い浴衣=良い」「安い浴衣=悪い」というわけではありません。着用シーンや頻度、ご自身が何を重視するか(デザイン、着心地、手入れのしやすさ)で、最適な選択は変わってきます。

比較項目 低価格帯の浴衣(目安:1万円以下) 高価格帯の浴衣(目安:3万円以上)
生地 ポリエステル、薄手の綿 綿絽、綿麻、絹紅梅、絞りなど
染め方 機械プリント(顔料) 注染、絞り、長板中形など(手染め)
縫製 ミシン縫い(主に海外) 手縫い併用、お誂え(主に国内)
特徴 デザイン豊富、洗濯機OKが多い 着心地が良い、通気性◎、長く着られる

女性用浴衣の値段

女性用の浴衣はデザインや素材、ブランドの選択肢が非常に広く、価格帯も数千円から数十万円と大きな幅があります。

大きく分けて3つの価格帯に分類できます。

セット浴衣(ネット通販・量販店)

相場:5,000円 〜 15,000円程度

浴衣、帯、下駄(腰紐などが付く場合も)がセットになっており、コーディネートに悩まず一式揃うのが最大の魅力です。ポリエステル素材や機械プリントの綿生地が中心で、流行のデザインを気軽に取り入れたい方や、1〜2回しか着る予定がない方に向いています。

ブランド浴衣(プレタ)

相場:30,000円 〜 50,000円程度

「撫松庵(ぶしょうあん)」などの人気和装ブランドが展開する、仕立て上がりの浴衣(プレタ)です。デザイン性に加え、生地に「セオアルファ」といった高機能ポリエステルや上質な綿麻を使用するなど、着心地や速乾性にもこだわった製品が多いのが特徴です。

高級浴衣(反物からのお誂え)

相場:50,000円 〜 (反物代のみ)

呉服屋などで反物(生地)を選び、自分の寸法に合わせて仕立てるオーダーメイドの浴衣です。有松絞りや注染、絹紅梅といった伝統的な高級素材が中心となります。反物代のほかに、別途お仕立て代(約1万円〜)が必要ですが、自分の体にぴったりと合い、長く愛用できる「一生モノ」の浴衣を手に入れることができます。

補足:セット購入時の注意点
低価格帯のセット浴衣は手軽ですが、セットの帯が簡易的な作り帯(ワンタッチ帯)であったり、下駄の質が低かったりする場合もあります。小物の品質にもこだわりたい場合は、浴衣単品で購入し、帯や下駄は別途選ぶ方が満足度が高いかもしれません。

男性用浴衣の値段

男性用浴衣の値段

男性用の浴衣は、女性用と比べるとデザインはシンプルで落ち着いたものが主流であり、その分「生地の素材」によって価格が大きく変動する傾向があります。

セット浴衣(ネット通販・量販店)

相場:10,000円 〜 20,000円程度

女性用と同様に、浴衣、角帯、下駄、腰紐などがセットになっています。まずは一式揃えて浴衣を体験してみたいという初心者の方におすすめです。生地は綿や、シワになりにくく手入れが楽な綿麻混合素材が人気です。

こだわりの浴衣(単品・プレタ)

相場:20,000円 〜 40,000円程度

生地の質感にこだわった仕立て上がりの浴衣です。表面に独特の凹凸(シボ)があり、肌に張り付きにくく涼しい「しじら織」や、麻のシャリ感が涼しげな「近江ちぢみ」などがこの価格帯にあたります。

本麻・高級浴衣(お誂え)

相場:50,000円 〜 (反物代のみ)

麻100%の「本麻(ほんあさ)」や、新潟県の伝統工芸品である「小千谷縮(おぢやちぢみ)」など、高級素材の浴衣です。これらは反物から仕立てることが多く、非常に軽く通気性に優れ、真夏の暑い日でも快適に過ごせると言われています。まさに大人のための高級な夏着物と言えます。

ポイント:男性は素材で差をつける
デザインがシンプルな分、男性の浴衣は生地の風合いで大きく印象が変わります。予算が許せば、少し背伸びして「綿麻」や「しじら織」など、涼しさを感じられる素材を選ぶと、周囲と差がつく粋な着こなしになります。

しまむらなど低価格帯の値段

「しまむら」に代表されるファストファッションブランドや量販店では、5,000円〜10,000円程度の非常に手頃な価格で浴衣セットが展開されます。

インプットされた情報によれば、タレントとのコラボ商品が4点セット(セパレート浴衣、へこ帯、飾り紐、帯板)で7,370円(税込)といった例があります。シーズン終盤にはセールでさらに安くなることもあります。

この価格帯の大きな特徴は、「セパレート浴衣」のラインナップが豊富なことです!

セパレート浴衣は上下が分かれているため、着付けの知識がなくても洋服のように簡単に着られるのが最大のメリットです。また、素材もポリエステル100%で吸水速乾性に優れ、自宅の洗濯機で洗えるイージーケア製品が多いのも特徴です。

注意:人気商品は早期完売も
しまむらの浴衣は、その手頃さとデザイン性の高さから、SNSなどで話題になると発売直後に完売してしまうことも少なくありません。特に人気タレントとのコラボ商品は競争率が高いため、発売情報をこまめにチェックする必要があります。

呉服屋の浴衣の値段

呉服屋の浴衣の値段

「呉服屋」と聞くと敷居が高いイメージがあるかもしれませんが、実際には1万円台の仕立て上がり(プレタ)浴衣から取り扱っているお店も多くあります。

しかし、呉服屋の真価はやはり「反物からのお誂え」にあります。中心となる価格帯は30,000円以上で、これにお仕立て代が加わります。

インプット情報によると、お仕立て代の相場は5,000円〜10,000円程度とされています。

例えば、以下のような有名ブランドや伝統的な浴衣が呉服屋の主な取り扱いです。

  • 藤井絞(ふじいしぼり):京鹿の子絞の老舗。反物で7万円〜13万円程度。
  • 誉田屋源兵衛(こんだやげんべえ):京都の老舗帯メーカー。反物で4万円〜7万円程度。
  • 撫松庵(ぶしょうあん):モダンなデザインが人気。仕立て上がりで4万円〜5万円程度。
  • 有松鳴海絞り(ありまつなるみしぼり):伝統工芸品。高価なものが多い。

呉服屋で購入するメリット
価格だけ見ると高く感じますが、呉服屋では専門知識豊富な店員さんに生地の選び方からコーディネート、お手入れ方法までトータルで相談できるのが最大のメリットです。自分の体型に合わせたお誂えは着崩れしにくく、購入後のアフターケア(クリーニングやシミ抜き)に対応してくれるお店も多いため、長く大切に着たい方には最適です。

購入以外の選択肢と浴衣の相場の知識

  • 浴衣レンタルのメリット
  • 浴衣の着付けの値段は?
  • 購入とレンタルはどちらがお得?
  • 浴衣は1回着たら洗うべきですか?
  • 自分に合う浴衣相場の見つけ方

浴衣レンタルのメリット

浴衣レンタルのメリット

近年、浴衣の楽しみ方として「レンタル」が主流の一つになっています。購入にはない、レンタルならではのメリットは非常に大きいです。

最大のメリットは、「手軽さ」「コストパフォーマンス」「トレンド対応力」の3点です。

手ぶらでOK(着付け・小物込み)

多くのレンタルプランは、浴衣本体だけでなく、帯、下駄、巾着、腰紐などの小物一式、さらにプロによる着付けまで全て含まれています。当日は手ぶらで来店し、着替えた後の私服も預かってもらえるため、旅行先の浅草や京都、鎌倉などで気軽に浴衣散策を楽しめます。

お手入れ・保管が一切不要

浴衣は着用後の洗濯やアイロンがけ、シーズンオフの保管場所の確保が意外と手間になります。レンタルであれば、着用後はそのまま店舗に返却するだけ。クリーニング代や防虫剤、保管スペースの心配は一切無用です。

トレンドや高級浴衣を試せる

購入すると数万円するようなレース浴衣やくすみカラー、レトロモダンな柄物など、最新トレンドの浴衣もレンタルならお得な価格で試すことができます。購入するには勇気がいるデザインや、普段は選ばない色に挑戦できるのもレンタルの醍醐味です。

レンタルの注意点
多くのメリットがある一方、「返却時間」が決められている点には注意が必要です。花火大会などで夜遅くまで楽しみたい場合は、翌日返却オプション(追加料金)の有無を確認しましょう。また、食べこぼしや泥はねなど、著しい汚損・破損には別途クリーニング代や修繕費を請求される可能性があるため、行動には少し注意が必要です。

浴衣の着付けの値段は?

浴衣の着付けの値段は?

浴衣を美しく着るためには、プロによる着付けが一番です。着付けを依頼できる場所はいくつかあり、それぞれ料金相場が異なります。

「自分で着付けができるか不安…」という方は、無理せずプロに頼むのがおすすめです。着崩れの心配なく1日を楽しめますよ!

美容院(持ち込み)

相場:3,000円 〜 8,000円程度

ヘアセットと合わせて浴衣の着付けもお願いできるのが美容院の強みです。ただし、浴衣の着付けは専門外の場合もあるため、料金は高めに設定されている傾向があります。インプット情報によれば、ヘアセット込みで5,000円〜8,000円が目安とされています。事前に予約と料金の確認が必須です。

着物レンタル店(着付けのみ)

相場:2,000円 〜 5,000円程度

浴衣レンタルがメインのお店ですが、手持ちの浴衣を持ち込んで着付けだけを依頼できるプランを用意している場合もあります。着付けのプロが多数在籍しているため、手際が良く、料金も美容院より安価なケースが多いです。

出張着付け

相場:5,000円 〜 (+出張費)

自宅や滞在先のホテルなどに着付け師が来てくれるサービスです。移動の手間が一切ないため非常に楽ですが、料金は割高になり、別途出張費(交通費)がかかるのが一般的です。

着付け料金の比較(目安)
依頼先 料金相場(着付けのみ) 特徴
着物レンタル店 2,000円 〜 5,000円 安価で手際が良い。レンタルとセットなら無料の場合も。
美容院 3,000円 〜 8,000円 ヘアセットも一緒に頼めるが、料金は割高傾向。
出張着付け 5,000円 〜 + 出張費 自宅で着付け可能だが、最も高価。

購入とレンタルはどちらがお得?

「購入」と「レンタル」、どちらが最終的にお得になるかは、「浴衣を年に何回着るか」という着用頻度によって決まります。

結論から言うと、年に1〜2回程度しか着ないならレンタルが、年に3回以上着るなら購入がお得になる可能性が高いです!

レンタルがおすすめな人

相場:3,000円 〜 8,000円程度(1回あたり)

「花火大会の1日だけ」「旅行先での散策」など、着用シーンが限定的な方はレンタルが圧倒的にお得です。購入する場合の初期費用(浴衣・帯・下駄・小物類)やクリーニング代、保管の手間を考えると、トータルコストを大幅に抑えられます。また、毎年違うデザインを楽しみたいトレンド重視の方にも最適です。

購入がおすすめな人

相場:10,000円 〜 (初期費用)

「夏は毎週のようにお祭りに行く」「着付けを習っていて普段着として楽しみたい」など、着用頻度が高い方は購入した方がお得です。例えば15,000円の浴衣セットを購入した場合、3回着用すれば1回あたりのコストは5,000円となり、レンタルの相場と近くなります。4回目以降は購入の方が安くなります。

購入の「トータルコスト」に注意
購入する場合、浴衣本体の価格だけでなく、帯、下駄、巾着、肌着、腰紐、帯板といった小物を揃える初期費用がかかります。さらに、着用後のクリーニング代(1回約2,000円〜)や保管費用も必要です。これら全てを含めたトータルコストで比較検討することが重要です。

浴衣は1回着たら洗うべきですか?

浴衣は1回着たら洗うべきですか?

結論として、「汗をかいたら、その都度洗う」のが理想です。

浴衣は素肌に近い部分で着るため、夏場は目に見えなくても大量の汗や皮脂が付着しています。これを放置すると、黄ばみやシミ、カビ、生地の傷みの原因となり、翌年出してみたら着られない状態になっていた、という事態になりかねません。

自宅での洗濯方法

最近の綿素材やポリエステル素材の浴衣は、自宅で洗濯できるものが増えています。 まず、必ず「洗濯表示」を確認してください。「手洗いマーク」や「洗濯機マーク」があれば自宅で洗えます。

  • 浴衣をたたみ、洗濯ネットに入れます。
  • おしゃれ着洗い用の中性洗剤(漂白剤や蛍光剤の入っていないもの)を使用します。
  • 洗濯機の「手洗いコース」や「ドライコース」などの弱水流で洗います。
  • 脱水はごく短く(30秒〜1分程度)設定します。
  • 脱水後はすぐに取り出し、シワを伸ばして「日陰」で干します。

「絞り」や「絹紅梅」は自宅で洗わないで!
有松絞りや絹紅梅といった高級素材、手染めの浴衣は、水洗いすると色落ちしたり、生地の風合いが大きく損なわれたりする危険があります。これらのデリケートな素材は、必ず信頼できる呉服屋や着物専門のクリーニング店に相談してください。

短時間着用で汗をかかなかった場合
インプット情報にもある通り、もし「短時間の着用で、ほとんど汗をかかなかった」と断言できる場合は、すぐに洗濯せず、風通しの良い場所でしっかりと「陰干し」をして湿気を飛ばすだけでも大丈夫です。ただし、これはあくまで応急処置であり、シーズン終わりには必ずクリーニングに出すことをおすすめします。

浴衣の相場:まとめ

ここまで解説してきた浴衣相場の知識を活かし、ご自身にとって最適な選択をするためのポイントをまとめます。

  • 浴衣の相場は数千円から数十万円と非常に幅広い
  • 安い浴衣と高い浴衣の主な違いは「素材」「染め方」「縫製」
  • 女性用はデザインが豊富で、価格帯の選択肢も広い
  • 男性用はデザインがシンプルな分、素材(綿麻や本麻)で値段が変わりやすい
  • しまむらなどの低価格帯はセットで1万円以下が中心
  • 呉服屋は高品質な反物から仕立てるお誂えが主流で、3万円以上が目安
  • 浴衣レンタルの相場は着付けや小物込みで3千円から8千円程度
  • 浴衣の着付けのみの値段は依頼先で異なり、2千円から8千円が目安
  • 美容院より着物レンタル店の方が着付けは安価な傾向にある
  • 年に1〜2回しか着ないなら、手入れ不要のレンタルが最もお得
  • 年に3回以上着る予定があるなら、購入した方が割安になる可能性が高い
  • 購入する場合は浴衣本体に加え、小物一式やクリーニング代も考慮する
  • 浴衣は汗をかいたら都度洗うのが黄ばみ防止の基本
  • 洗濯表示を確認し、自宅で洗えない高級素材は専門クリーニングへ
  • 予算、着用頻度、お手入れの手間を総合的に判断することが重要
  • 自分に最適な浴衣相場を見極め、夏のイベントを楽しむ
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ブロガー
日々の生活の中に「和の心」を取り入れるライフスタイルを発信中。 ハーモニーニッポンでは、日本の四季・食・文化の魅力を世界に伝える記事を執筆しています。 好きな食べ物は焼き鳥。
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